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  ハマノ サチコ   HAMANO Sachiko
  濱野 佐知子
   所属   京都産業大学  理学部 数理科学科
   職種   教授
研究概要
■ 研究概要
◆研究課題
開リーマン面のモジュライと接続を用いた多変数関数論の研究

◆研究概要
リーマン面がコンパクトであるならば、その位相的性質は種数で、解析的性質はそのモジュライで完全に決定される。一方で、無限型リーマン面の分類理論が示すように、開リーマン面のもつ複素解析的にもポテンシャル論的にも極めて豊富な多様性は、リーマン面の変形族や変形空間にも及ぶはずである。そこで、本研究ではそのような開リーマン面の分類に対しても、擬凸領域における開リーマン面の一様性定理がどこまで成立するかを問い、全空間の擬凸性を反映する良いモジュラスを探し出すことで、開リーマン面のモジュライを用いた多変数関数論を展開する。具体的には、各リーマン面の等角写像に関連したモジュライあるいは開リーマン面の接続を用いて、複素多変数的に変動するスパンを定式化し、一変数的量変動と多変数関数論、特に領域の擬凸性との関連を引き起こす原理を追求する。領域変分理論は正則葉層理論の観点からも注目されており、関数論、幾何学、および凸解析の交差点であり、分野間の相互作用が期待できる。
業績
■ 学会発表
1. 2023/02/16 The period matrices of an open Riemann surface and its closings in the Siegel upper half space(2022年度「リーマン面・不連続群論」研究集会)
2. 2023/01/09 The period matrices of an open Riemann surface and its closings in the Siegel upper half-space(Workshop: Quasi-conformal mappings, hyperbolic geometry and Riemann surfaces)
3. 2022/12/19 Variational formulas for hydrodynamic differentials and application to the simultaneous uniformization problem(2022年度 多変数関数論冬セミナー)
4. 2022/06/24 The period matrices of an open Riemann surface and its closings in the Siegel upper half-space(Conference in honor of 65th birthday of Athanase Papadopoulos)
5. 2022/03/28 The period matrices of an open Riemann surface and its closings in the Siegel upper half space(日本数学会2022年度年会(オンライン開催))
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■ 著書・論文歴
1. 2024/12 論文  Directional moduli and pseudoconvexity (accepted: 17 July 2023) The conference in the honour of 65th birthday of Athanase Papadopoulos entitled `Essays on geometry` (Birkhauser/Springer)  (単著) 
2. 2023 論文  Subharmonicity of a span associated with the moduli disk Mathematisches Forschungsinstitut Oberwolfach Report (Oberwolfach Workshop 2331-Teichmüller Theory: Classical, Higher, Super and Quantum; Jul.30-Aug.4, 2023)  (単著) 
3. 2022/07 論文  Variational formulas for principal functions and applications Advanced Lectures in Mathematics 49: Teichmüller Theory and Grothendieck-Teichmüller Theory (Ed. L. Ji, A. Papadopoulos, W. Su), p. 29-50, Higher Education Press, Beijing, 2022.  (単著) 
4. 2022/01 論文  On rigidity of pseudoconvex domains fibered by open Riemann surfaces according to directional moduli Mathematische Zeitschrift 300(1),pp.979-993 (単著) 
5. 2019/08 論文  Pseudoconvex domains fibered by open Riemann surfaces of the same topological type New Trends in Teichm"{u}ller Theory and Mapping Class Groups, Mathematisches Forschungsinstitut Oberwolfach Report No. 40/2018 15(3),pp.2483-2486 (単著) 
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経歴
■ 学歴
1. 2007/03
(学位取得)
奈良女子大学 博士 (理学)
2. 2004/04~2007/03 奈良女子大学 大学院人間文化研究科 (博士後期課程) 複合現象科学専攻 博士課程
3. 2002/04~2004/03 奈良女子大学 大学院人間文化研究科 (博士前期課程) 数学専攻 修士課程
4. 1998/04~2002/03 奈良女子大学 理学部 数学科
■ 職歴
1. 2022/04~ 京都産業大学 理学部 数理科学科 教授
2. 2022/08~2025/03 大阪公立大学 数学研究所 客員研究員 客員教授
3. 2016/04~2022/03 大阪市立大学 大学院理学研究科 数物系専攻 准教授
4. 2010/04~2016/03 福島大学人間発達文化学類 准教授
5. 2007/09~2010/03 松江工業高等専門学校 数理科学科 助教
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■ 教育上の能力
●作成した教科書、教材
1. 特殊関数探訪 三角関数からはじめる不思議な世界(ISBN 978-4-535-79019-3)Link
2. 数学者の選ぶ「とっておきの数学」(ISBN:9784535790025)Link
■ 所属学会
1. 日本数学会
その他
■ 社会における活動
1. 2022/12~2022/12 Geometric Structures on Surfaces, Moduli Spaces and Dynamics(Banaras Hindu University, インド)scientific committee
2. 2022/10~2022/10 第65回函数論シンポジウム(京都産業大学「むすびわざ館」於)
3. 2022/08~2022/08 複素数の魅力:多項式の「かたち」を見てみよう!
4. 2022/07~2022/10 第13回夢ナビライブ2022(講義ライブ質問対応・研究室訪問)
5. 2020/11 大阪サイエンスデイ(大阪府立天王寺高等学校SSH)オンライン開催
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■ 研究課題・受託研究・科研費
1. 2023/04~2027/03  開リーマン面のモジュライと接続を用いた多変数関数論の新展開 基盤研究(C) 
2. 2019/04~2023/03  開リーマン面のモジュライを用いた多変数関数論の新展開 基盤研究(C) 
3. 2015/04~2019/03  リーマン面のモジュールと再生核の複素多変数的変動についての研究 基盤研究(C) 
4. 2011/04~2015/03  リーマン面のモジュールの複素多変数的変動についての研究 若手研究(B) 
5. 2008/04~2011/03  複素多様体の解析的集合に関する配置問題の複素幾何的研究 若手研究(B) 
■ 委員会・協会等
1. 2020/07/01~2024/06/30 日本数学会 数学編集委員会 編集委員
2. 2019/04/01~2023/03/31 日本数学会 函数論分科会 函数論分科会委員
3. 2019/04/01~2020/03/31 日本数学会 阪神支部 日本数学会 阪神支部Cブロック 代議員
■ 受賞学術賞
1. 2020/12 第7回 大阪市立大学 女性研究者特別賞「岡村賞」
■ 現在の専門分野
基礎解析学 
■ 科研費研究者番号
10469588