研究キーワード:惑星系形成、オールトの雲、太陽系小天体、軌道力学、天体力学、惑星系形成、オールトの雲、太陽系小天体、軌道力学、天体力学
    (最終更新日:1000-01-01 00:00:00)
  ヒグチ アリカ   Higuchi Arika
  樋口 有理可
   所属   京都産業大学  理学部 宇宙物理・気象学科
   職種   准教授
研究概要
■ 研究概要
◆研究課題
太陽系小天体の動径方向移動に関する理論研究

◆研究概要
太陽系内部における天体の移動を明らかにすることは、惑星形成や生命の起源を理解するために重要である。本研究では太陽系小天体の軌道進化を解析的手法と数値計算を用いて明らかにする。また、太陽系小天体軌道の基本素過程である惑星の重力散乱による軌道変化を制限三体問題の枠組みで記述し、長期にわたる軌道進化とその分布の進化の理解を目指す。
本研究で特に注目する小天体は、長周期彗星とケンタウルス(木星と海王星の間に軌道を持つ小天体)である。長周期彗星は、元々は惑星領域で誕生したが、惑星重力や銀河潮汐力の影響で長周期軌道を持つまでに進化し、現在ふたたび惑星領域に戻ってきた天体である。長周期彗星の起源を明らかにし、現在の観測と比較することで過去の銀河系の影響などを推測することができる。ケンタウルスは、元々は海王星以遠で誕生したが、惑星摂動により海王星の内側に流入してきた天体である。この流入は、巨大惑星との遭遇による重力散乱の重ね合わせで記述できる。さらに、一部のケンタウルスは彗星活動を持つ。この活動は普通の彗星とは異なる機構によるもので、軌道進化の初期のわずかな時間のみに限られると考えられている。以上の力学的・物理的特徴を整合的に説明できる海王星以遠天体の初期分布を、数値計算を用いて明らかにする。
以上の研究は、太陽系を形成した微惑星円盤の初期分布や総質量、また現在における太陽系内部への質量流入量に制限をつけることとなり、太陽系形成の解明につながる。
業績
■ 著書・論文歴
1. 2023/01 論文  Title: Demonstration of deep-space synchronous two-way laser ranging with a laser transponder aboard Hayabusa2 Advances in Space Research   
2. 2021/08 論文  Hayabusa2 extended mission: New voyage to rendezvous with a small asteroid rotating with a short period Advances in Space Research 68(3),pp.1533-1555  
3. 2021/01 論文  Alignment determination of the Hayabusa2 laser altimeter (LIDAR) Earth, Planets and Space 73(1)  
4. 2021 その他  オールト雲起源新彗星の力学進化10.他の小天体群への遷移 日本惑星科学会秋季講演会予稿集(Web) 2021  
5. 2020/11/26 論文  Erratum: “Anisotropy of Long-period Comets Explained by Their Formation Process” (2020, AJ, 160, 134) The Astronomical Journal 160(6),pp.290-290  
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経歴
■ 学歴
1. 2006/03
(学位取得)
神戸大学 博士(理学)
2. 2003/05~2006/03 国立天文台 理論天文学研究系(受託大学院生)
3. 2003/04~2006/03 神戸大学 大学院自然科学研究科 構造科学専攻
4. 2001/04~2003/03 神戸大学 自然科学研究科 地球惑星科学専攻
5. 1997/04~2001/03 神戸大学 理学部 地球惑星科学科
■ 職歴
1. 京都産業大学 理学部
2. 2022/04~ 京都産業大学 理学部
3. 2020/07~2022/03 産業医科大学 医学部
4. 2017/08~2020/06 国立天文台 RISE月惑星探査検討室
5. 2009/04~2017/07 東京工業大学 理学部
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■ 所属学会
1. 理論天文学宇宙物理学懇談会
2. 2005/09~ 日本惑星科学会
その他
■ 研究課題・受託研究・科研費
1. 2021/07~2022/03   複数の小型望遠鏡を用いた太陽系小天体の掩蔽観測研究とその普及促進 
2. 2020/04~2023/03  ケンタウルスの軌道進化と太陽系内物質輸送 基盤研究(C) 
3. 2018/04~2021/03  近地球小惑星の物理進化と力学進化を結合する観測的・数値的研究 基盤研究(C) 
4. 2016/04~2019/03  極めて大きな視線速度をもつ近地球小天体の効率的検出方法の開発 基盤研究(C) 
5. 2013/04~2017/03  地球接近小惑星の力学起源に関する観測的・数値的研究 基盤研究(C) 
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■ 現在の専門分野
太陽系小天体, 固体地球科学, 太陽系小天体, 固体地球科学 (キーワード:惑星系形成、オールトの雲、太陽系小天体、軌道力学、天体力学、惑星系形成、オールトの雲、太陽系小天体、軌道力学、天体力学) 
■ 科研費研究者番号
90597139
■ 担当経験のある科目
1. 会津大学集中講義(会津大学)
2. 医科物理学(産業医科大学)
3. 宇宙地球科学基礎ラボ(東京工業大学)
4. 数学概論(産業医科大学)
■ researchmapその他
1. 2020/01 国立天文台研究成果 プレスリリース(ウェブ発表) https://www.nao.ac.jp/news/science/2020/20200117-rise.html
2. 2020/09 国立天文台研究成果 プレスリリース(ウェブ発表) https://www.nao.ac.jp/news/science/2020/20200929-rise.html