研究キーワード:計量経済学,国際金融論
    (最終更新日:1000-01-01 00:00:00)
  クリタ タカミツ   Takamitsu Kurita
  栗田 高光
   所属   京都産業大学  経済学部 経済学科
   職種   教授
研究概要
■ 研究概要
◆研究課題
共和分多変量自己回帰モデルを用いた時系列分析の発展・改良

◆研究概要
経済・金融分野の時系列データには「非定常性」という特性が見いだされることが多く,観測された経済・金融データから情報を正確に得るためには,この特性に配慮した注意深い実証分析を行う必要があります。共和分多変量自己回帰モデル(Cointegrated Vector Autoregressive Model, 以下CVARモデルと言います)は,こうした分析のために開発された計量経済モデルの一つです。
政府や中央銀行などが経済・金融分野における時系列データを活用した政策立案を行う上で,また政府や企業などが計量経済モデルに基づく予測を立てる上で,CVARモデルのさらなる活用が重要であると考えます。こうした重要性を踏まえ,CVARモデルを用いた分析をさらに発展・改良させる研究に従事しています。より具体的には,CVARモデルを用いた経済政策シミュ―レーションの精緻化,非定常時系列データに構造変化がある場合の共和分ランク検定,非定常時系列データに異常値が含まれる場合の共和分ベクトル推計などの諸課題について,必要となる分析手法の開発・改良に関する研究を行っています。
この研究を効果的に進めていくためには,①CVARモデルに関する統計理論やアルゴリズムの構築に必要な数学的考察,②統計理論やアルゴリズムの妥当性を確認するためのコンピューター・シミュレーション,③経済・金融分野における時系列データへの応用という3つの要素を上手く組み合わせていく必要があります。これら3つのバランスを取りながら研究を進めていくことに留意しています。
今後のデータに基づく政策立案・政策運営などに資することを目指し,この研究に継続的に努力していきたいと考えております。
業績
■ 学会発表
1. 2023/08 Econometric modelling of cryptocurrency prices(6th International Conference on Econometrics and Statistics, EcoSta 2023)
2. 2023/03 The econometric modelling of cryptocurrency prices in view of future policy development(アジア経済シンポジウム)
3. 2023/01 The econometric modelling of cryptocurrency prices from a policy-oriented perspective(第30回関西計量経済学研究会)
4. 2022/11 Structural relationships between cryptocurrency prices and monetary policy indicators(French-Japanese Webinar in Economics, FJWE)
5. 2021/06 A dynamic econometric analysis of the dollar-pound exchange rate in an era of structural breaks and policy regime shifts(4th International Conference on Econometrics and Statistics, EcoSta 2021)
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■ 著書・論文歴
1. 2024 論文  Stability between cryptocurrency prices and the term structure, Journal of Economic Dynamics and Control 165(Article 104890) (共著) 
2. 2024 論文  The empirical modelling of house prices and debt revisited: A policy-oriented perspective, Empirical Economics 66,pp.369-404 (共著) 
3. 2022 論文  Revealing unnoticed properties of super exogeneity in a cointegrated vector autoregression, Communications in Statistics - Theory and Methods 51,pp.8349-8370 (単著) 
4. 2022 論文  The Canadian–US dollar exchange rate over the four decades of the post-Bretton Woods float: An econometric study allowing for structural breaks, Metroeconomica 73(Article 12384) (共著) 
5. 2021 論文  A dynamic econometric analysis of the dollar-pound exchange rate in an era of structural breaks and policy regime shifts, Journal of Economic Dynamics and Control 128(Article 104139) (共著) 
全件表示(38件)
経歴
■ 学歴
1. オックスフォード大学 経済学研究科 博士課程修了 D.Phil.
2. オックスフォード大学 経済学研究科 修士課程修了 M.Phil.
3. 早稲田大学 政治経済学部 経済学科 卒業 学士
■ 主要学科目
計量経済学,国際金融論
その他
■ ホームページ
   個人ウェブサイト
■ メールアドレス
  kyoin_mail
■ 現在の専門分野
経済統計, 金融、ファイナンス, 経済政策 (キーワード:計量経済学,国際金融論)