(最終更新日:2024-04-17 18:54:59)
  
  井上 俊博
   所属   京都産業大学  外国語学部 ヨーロッパ言語学科
   職種   助教
業績
■ 学会発表
1. 2019/12/07 マルロー『王道』におけるアジアの近代化
2. 2019/10/26 マルロー『王道』と人類学
3. 見えない網―マルロー『王道』における冒険と未帰順部族
4. マルロー『王道』における共同体
5. 近代兵器と道 ─マルロー『王道』に見る西欧の肖像
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■ 著書・論文歴
1. 2023/03 論文  「他者」を描く : 『 王道』におけるスチエン族描写に関する考察   (単著) 
2. 2023/01 著書  Malraux vu du Japon   (共著) 
3. 2020/08 論文  ペルケンのモイたち―マルロー『王道』と人類学 フランス語フランス文学研究 117,235-250頁 (単著) 
4. 論文  見えない網 ―マルロー『王道』における冒険と未帰順部族 フランス語フランス文学研究  (単著) 
5. 論文  マルロー『王道』における地図と共同体 フランス語フランス文学研究  (単著) 
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経歴
■ 学歴
1. 大阪大学 博士課程修了
■ 所属学会
1. 日本フランス語フランス文学会
科研
■ 研究概要
◆研究課題
①アンドレ・マルローにおける小説創造と人類学の関係に関する考察
②イヴ・テリオーの極北小説作品におけるイヌイト像の考察

◆研究概要
①「アンドレ・マルローにおける小説創造と人類学の関係に関する考察」
令和5年度は昨年度に引き続き、フランスの作家アンドレ・マルローのアジアを舞台とする小説作品と19世紀から20世紀にかけての人類学の展開との関係を研究していく。
1930年発表のインドシナ半島を舞台とする小説『王道』や1933年発表の中国を舞台とする小説『人間の条件』ではクメール人や中国人など、多数の非西欧人が登場する。この非西欧人に関する描写の背景には、19世紀から加速していった人類学の発展がもたらした人種に関するイメージが強い影響を与えている。このような西欧人にとっての異人種に関するイメージをマルローはどのように受容し、自身の作品に反映させていったのか、歴史的背景等を交えながら考察していく。

②「イヴ・テリオーの極北小説作品におけるイヌイト像の考察」
カナダ・ケベックの作家イヴ・テリオーは1958年発表の小説『アガグック物語』に代表される小説作品の中で極北に生きるイヌイトと白人種の関係をフランス語によるテキストで描き出している。
カナダのファースト・ネーションであるイヌイトに関して、この作家がどのようなスタンスで彼らを捉えていたのか、また、イヌイトと白人種との関係をどのように考えていたのかを、20世紀のカナダ・アラスカにおけるイヌイトなどファースト・ネーションの人々が置かれていた社会的状況や歴史的背景を織り交ぜながら研究を進めていく。