研究キーワード:中世の大学と托鉢修道会、教育史、フランス史、教会史、歴史学、中世史、西洋史、フランス、ドミニコ会、托鉢修道会、大学史、教育史、フランス史、教会史、歴史学、中世史、西洋史、フランス、ドミニコ会、托鉢修道会、大学史
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    (最終更新日:1000-01-01 00:00:00)
  
  梶原 洋一
   所属   京都産業大学  文化学部 国際文化学科
   職種   准教授
研究概要
■ 研究概要
◆研究課題
中世ヨーロッパにおける大学学位の社会的意義についての研究

◆研究概要
今日世界中に拡大している大学制度(ユニヴァーシティ)は、13世紀ヨーロッパにおいて神学や法学の専門教育を生業とする教師と、彼らの元に集まった学生たちが自ら法的地位と権利を守るため結成した同職組合(ユニヴェルシタス:ラテン語)に由来します。学位や卒業資格は、元々こうした組合の一員として授業料を取って教鞭を執るための一種の営業資格、すなわち教授資格を意味していました。しかし、大学で学ばれる高度な知識はやがて国家行政、法律実務などにおいても必要とされ、その結果、教授資格=学位は社会的上昇(あるいはすでに獲得している社会的地位の保持と補強)の有力な手段となっていきます。 このように、中世ヨーロッパがいわば「学歴社会」化していく歴史的過程を制度、社会、文化、心性などの視点から多角的に解明することが本研究の目的です。その意義は、ひとり古い時代のヨーロッパ史の知られざる一側面を明らかにしていく、という点にとどまりません。すなわち、日本を含めた現代世界において大学や専門知と社会の関係が改めて問い直されるなか、こうした巨視的な議論に具体的かつ有益な考察材料を提供することをも企図しています。
もちろん、このような巨大なテーマに取り組むには焦点を絞った研究対象を設定することが不可欠です。本研究では、大学とほぼ同時期に誕生し、旺盛な説教行脚を通じてヨーロッパの人々の信仰、文化、考え方に重大な痕跡を残した「托鉢修道会」に注目します。キリスト教の教義と道徳を民衆に普及するための辻説法を活動の柱とした彼らは、そのため教義についての深い知識を必要とし、大学でも学びました。その結果修道士にも学位保持者が増えていきますが、このことは彼らの組織、行動、思想に甚大な影響を及ぼしました。まさに托鉢修道会は、中世の学歴社会化を観察する格好の観測点と言えるのです。本研究は、修道会と学位の関係を、当時の公用語であるラテン語で書かれた文書(多くは未だ羊皮紙のままヨーロッパ各地の文書館に眠っています)を解読、分析することで多面的に描き出します。
業績
■ 学会発表
1. 2023/11/06 学歴社会の誕生?中世における大学とドミニコ会(東京日仏会館)
2. 2023/09/15 中世ヨーロッパの托鉢修道会と大学学位ードミニコ会とフランシスコ会(関西比較中世都市研究会)
3. 2022/07/31 歴史と社会をつなぐメディア:学習マンガとPodcast(2022年度第8回高大連携歴史教育研究会大会・開催校報告「歴史教育で高校・大学・地域をつなぐ」)
4. 2021/12/18 托鉢修道会のアイデンティティと書物(公開シンポジウム「東西中世における修道院・寺社の書物文化──制作・教育・世界観の変容」)
5. 2021/03/26 大学学位をめぐる中世ドミニコ会のジレンマ(関西中世史研究会)
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■ 著書・論文歴
1. 2024/03 その他  修道制と中世書物 : メディアの比較宗教史に向けて   (共著) 
2. 2023/12 その他  [新刊紹介] Joël Chandelier & Aurélian Robert (ed.), Savoirs profanes dans les ordres mendiants en Italie (XIIIe - XVe siècle), Rome, École Française de Rome, 2023 西洋中世研究 (15),171-172頁  
3. 2022/11 その他  Du frère au maître. Les Dominicains de France face au système universitaire des grades au Moyen Âge   (単著) 
4. 2022/02 その他  中世ヨーロッパの政治的結合体 : 統治の諸相と比較   (共著) 
5. 2021/08 論文  中世ドミニコ会における修学のための移動 (小特集 人の移動と学知の形成をめぐる歴史学) 歴史学研究 = Journal of historical studies (1012),31-40頁  
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経歴
■ 学歴
1.
(学位取得)
Université Lumière Lyon 2 Master 2
2.
(学位取得)
Université Lumière Lyon 2 Doctorat(博士)
3.
(学位取得)
Université Lumière Lyon 2 Master 2
4.
(学位取得)
Université Lumière Lyon 2 Doctorat(博士)
5.
(学位取得)
東京大学大学院 修士
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■ 職歴
1. 京都産業大学 文化学部 国際文化学科 助教授・准教授
2. 京都産業大学 文化学部 国際文化学科
3. 2022/04~ 京都産業大学 文化学部 国際文化学科 准教授
4. 2022/04~ 京都産業大学 文化学部 国際文化学科
5. 2019/04~2022/03 京都産業大学 文化学部 国際文化学科 助教
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■ 所属学会
1. 史学会
2. 地中海学会
3. 日仏歴史学会
4. 西洋中世学会
その他
■ 社会における活動
1. KADOKAWAまんが学習シリーズ『世界の歴史』(KADOKAWA、2021年2月)、プロット執筆・監修(担当:第6巻4章、第7巻2章、第8巻2章、第9巻1章)
2. Podcast「コテンラジオ」コンテンツ制作協力
3. 市民向け講演「中世における教育と社会――主に大学をめぐって(13~15世紀)」(市民サークル「西洋史クラブ」一月勉強会、於新宿区三栄町生涯学習会館、2010年1月31日)
■ 研究課題・受託研究・科研費
1. 2021/04~2026/03  西洋中世の托鉢修道会にとっての大学学位の意義 若手研究 
2. 2021/04~2026/03  西洋中世の托鉢修道会にとっての大学学位の意義 若手研究 
3. 2021/04~2025/03  13-15世紀の対イスラーム宣教に見るキリスト教的世界観の変容 基盤研究(B) 
4. 2021/04~2025/03  13-15世紀の対イスラーム宣教に見るキリスト教的世界観の変容 基盤研究(B) 
5. 2020/10~2023/03  托鉢修道会の司牧革命におけるメディアの総合的研究 学術変革領域研究(B) 
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■ ホームページ
   http://yoh-kaji.blogspot.com/
■ 現在の専門分野
ヨーロッパ中世史, 中世フランス史, 中世フランス史 (キーワード:中世の大学と托鉢修道会、教育史、フランス史、教会史、歴史学、中世史、西洋史、フランス、ドミニコ会、托鉢修道会、大学史、教育史、フランス史、教会史、歴史学、中世史、西洋史、フランス、ドミニコ会、托鉢修道会、大学史) 
■ 担当経験のある科目
1. フランス文化講読(京都産業大学)
2. フランス語(神奈川県立横浜国際高校)
3. フランス語エキスパート発展(京都産業大学)
4. ヨーロッパ文化の基礎(京都産業大学)
5. ヨーロッパ文化論(共立女子大学)
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