研究概要 |
■ 研究概要
◆研究課題
ASEAN諸国に対する中国の影響
〜カンボジアにおける華人・華僑資本の重要性〜
◆研究概要
東南アジア諸国連合(Association of South-East Asian Nations;ASEAN)は2017年で設立50周年を迎え、2015年にはASEAN共同体(ASEAN Community;AC)を創設し、地域統合体としての完成形を迎えている。しかしながら当該地域では、近年、タイの軍事政権化、ミャンマー民生移管の失敗と再軍事独裁化、そして後発加盟国ラオス・カンボジアの中国依存の高まりなど、ASEANをめぐる状況や加盟国間の協調関係に大きな変化が生じている。また当該地域を取り巻く国際関係も急速に変化し、「米中対立」に端を発する「新冷戦」やそれに関わる「ロシアのウクライナ侵攻」、そして「開かれたインド太平洋」との関係を踏まえた分析は、ASEAN地域ならびに加盟国の今後の動向を知る上で不可欠である。
このような問題意識に基づき、今年度私は、ASEAN諸国と中国の結びつきの強さの根源を探るため、インドシナ諸国の中でもカンボジアを対象に、これまでの歴史的経緯の整理と政治・経済・社会構造の現状分析を進める。特に、カンボジア経済における華人・華僑の影響力に注目し、彼らを中心に構成される既存または新興財閥に変遷とその動向の解明に取り組む。本研究では、これらの分析を通じて、ASEANの中で、「親中」とされる加盟国の意識決定における動機とそのメカニズムを明らかにし、「米中対立」や「新冷戦」がASEAN加盟国間の結束にどのような影響をおよぼしうるかについて検討を進める。 |
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業績 |
■ 学会発表
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■ 著書・論文歴
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経歴 |
■ 学歴
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■ 所属学会
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