研究キーワード:大学教育の職業的レリバンス、大学から職業への移行、大学教育のアウトカム
    (最終更新日:2023-06-06 17:49:17)
  コヤマ オサム   KOYAMA OSAMU
  小山 治
   所属   京都産業大学  共通教育推進機構 全学共通教育センター
   職種   特定任用教員(准教授)
業績
■ 学会発表
1. 2022/09/10 大学の地域教育・出身大学所在地愛着度・初職所在地の関係性――社会科学分野と工学分野の比較(日本教育社会学会第74回大会(日本女子大学(オンライン開催)))
2. 2021/09/12 高校・大学・仕事におけるレポートライティング経験の連鎖構造――社会科学分野と工学分野の比較(日本教育社会学会第73回大会(関西学院大学(オンライン開催)))
3. 2021/06/05 探究学習を企図した専門科目でのレポート指導が批判的思力・論理的表現力の育成に及ぼす効果――ライティング・ルーブリックに基づく評価とその変化(大学教育学会第43回大会(関西大学(オンライン開催)))
4. 2021/06/05 探究学習を企図した専門科目でのレポート指導が批判的思考力・論理的表現力の育成に及ぼす効果――ウェブ調査による学習意識・行動を踏まえた相関分析(大学教育学会第43回大会(関西大学(オンライン開催)))
5. 2020/11/28 大学時代のレポートライティング経験は仕事においてどの程度役立つか――社会科学分野と工学分野の比較(2020年度大学教育学会課題研究集会(早稲田大学(オンライン開催)))
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■ 著書・論文歴
1. 2022/06/25 著書  井下千以子編『思考を鍛えるライティング教育――書く・読む・対話する・探究する力を育む』  129-153(主に141-144を執筆担当)頁 (共著) 
2. 2022/03/29 論文  インターンシップの実習形態は学習成果とどの程度関連するのか――CAVTの推移に着目して 高等教育フォーラム (12),73-79頁  
3. 2022/03/29 論文  人文・社会科学分野の専門分野別習得度と関連する大学教育は何か――日本学術会議の参照基準に着目して 高等教育フォーラム (12),1-12頁  
4. 2021/06/21 論文  大学時代のレポートライティング経験は仕事においてどの程度役立つか――社会科学分野と工学分野の比較 大学教育学会誌 43(1),38-42頁  
5. 2021/06/21 論文  探究学習を企図した専門科目でのレポート指導が批判的思考力・論理的表現力の育成に及ぼす効果――目的と方法 大学教育学会誌 43(1),28-32頁  
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経歴
■ 職歴
1. 日本弁護士連合会司法調査室情報統計グループ
2. 京都産業大学 全学共通教育センター
■ 所属学会
1. 大学教育学会
2. 日本教育社会学会
3. 日本法社会学会
4. 日本高等教育学会
5. 法と教育学会
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その他
■ 研究課題・受託研究・科研費
1. 2023/04~2028/03  大学教育の分野別習得度の規定要因と影響に関する実証研究 基盤研究(B) 
2. 2023/04~2027/03  大学時代のライティング経験・被指導経験の職業的レリバンスの多面的な実証 基盤研究(C) 
3. 2022/04~2025/03  「人生設計」を視座に置いた科目「市民生活と法」の中高一貫法教育カリキュラム開発 基盤研究(B) 
4. 2022/04~2025/03  「人生設計」を視座に置いた科目「市民生活と法」の中高一貫法教育カリキュラム開発 基盤研究(B) 
5. 2020/04~2024/03  大学教育を担う「実務家教員」に関する基礎的研究 基盤研究(C) 
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■ 講師・講演
1. 2023/03/11 憲法に関する望ましい授業を実現するための条件は何か――学校教師調査に基づく実証的な検討(環太平洋大学第1キャンパス(オンライン開催))
2. 2021/09/15 専門分野別習得度と関連する 大学教育は何か(東京大学(オンライン開催))
3. 2019/06/19 質問紙調査による分析――クロス集計による仮説の検証等(京都産業大学)
4. 2019/06/12 質問紙調査の設計――問いと仮説の設定等(京都産業大学)
5. 2018/12/20 全学的な教学IRを実現するためにはどうすればいいのか――ケースによる追体験(園田学園女子大学)
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■ 委員会・協会等
1. 2015/03~2017/02 文部科学省 科学技術・学術審議会 専門委員
2. 2009/09~2012/03 財団法人日本科学技術振興財団 「青少年のための科学の祭典」全国ネットワーク事業評価委員会 委員
3. 2008/07~2009/03 財団法人日本科学技術振興財団 平成20年度青少年を対象とする参加体験型原子力PA総合プログラム有識者委員会 委員
■ 受賞学術賞
1. 2014/12 NPO法人働き方ASU-NET NPO移行記念 懸賞論文 佳作 (大学は学生の就職活動を改善するためにどのような教育を行うことができるのか――レポート・論文を書く力の育成に着目して)
2. 2013/03 公共ネットワーク機構 危機管理デザイン賞 (リーガル・ニーズの可視化――被災地域ごとの復興モデル)
■ 現在の専門分野
教育社会学, 高等教育学, 教育社会学, 社会学, 高等教育学, 教育社会学, 社会学 (キーワード:大学教育の職業的レリバンス、大学から職業への移行、大学教育のアウトカム) 
科研
■ 研究概要
1 目的
 私は、どうすれば大学教育の職業的レリバンス(意義・有効性)が発揮されるのかという問いを明らかにすることに取り組んでいる。大学教育の専門分野として、当初は社会科学分野を中心に検討してきたが、近年は工学分野等にも射程を広げている。
 先行研究によれば、日本の大卒者は大学時代の学習内容を仕事でほとんど活用していない(活用度は国際社会で最低水準)。学生の学習時間は少ないし、そもそも教員が想定する学生の学習時間も少ない。こうした危機的な状況の実態を把握し、なぜこうした状況に陥っているのか、どうすればこうした状況を打開できるのかという点をデータに基づきながら検討している。

2 研究方法
 研究方法としては、①質問紙調査(ウェブ調査を含む)、②聞きとり調査を主に採用している。社会学における社会調査という手法である(専門社会調査士・専門統計調査士を取得済み)。主な調査対象者は、学生、大卒就業者、民間企業人事部門担当者である。

3 主な研究成果
 前述した打開のための鍵として着目しているのが、大学における(レポート)ライティング経験である。これまで大学時代のレポート執筆過程における学術的な学習行動が卒業後の職場における内省的な仕事ぶり(経験学習)と正の関連があることを実証してきた。

4 研究の有効性
 私の研究の有効性は、大学・教員・学生・職業社会が十分に認識していない大学教育の職業的レリバンスを実証することによって、大学と職業社会の生産的な関係性を構築できるという点にある。私の研究は、(レポート)ライティング経験という大学教育の強みが、結果として、仕事にも活用できるという視点を提供することによって、大学教育改革や授業改善にも貢献する。
 なお、誤解してもらいたくないのは、私の研究は、大学は職業社会の要求に従属すべきであると主張するものではないという点である。むしろ、(レポート)ライティング経験という学術的な学習経験を十分に提供することが、卒業後の仕事においても活かされるという点を世に問うている。