研究概要 |
■ 研究概要
◆研究課題
カント政治哲学における理性宗教と判断力の意義
◆研究概要
ここ数年、イマヌエル・カント (Immanuel Kant 1724-1804) の政治思想における、政治的判断力の重要性を明らかにすることを目指している。
この目的のためには、「実践的判断力」が政治的判断力として機能する仕方、とりわけいわゆる歴史哲学が彼の政治思想において持つ意義に関する研究が欠かせないため、従前からこれに取り組んできた。ところでこの歴史哲学を道徳的目的論の一環と捉えるならば(『判断力批判』との関連性などから)、『宗教論』をはじめ、『純粋理性批判』「方法論」等から繰り返し示されてきたカントの理性宗教の思想、および、その政治思想的意義の解明が欠かせないであろう。そこで本年度は、とりわけカントの理性宗教の思想に特に重点的に取り組む予定である。
もともとカントの政治的判断力の意義を解明するという目的に即してみても、実践的判断力の「範型」とされる「自然」は、目的論的体系によって秩序づけられたものと考えるべきであり、このような「自然」の目的の根底には、やはりある根源的存在者を下敷きにして考えねばならない。こうした観点から、カントの政治哲学における理性宗教と判断力の意義を明らかにしたい。 |
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業績 |
■ 著書・論文歴
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