研究キーワード:LSI,設計自動化技術,ディペンダブルコンピューティング,高信頼化技術,安全・安心
    (最終更新日:1000-01-01 00:00:00)
  ヨシムラ マサヨシ   YOSHIMURA MASAYOSHI
  吉村 正義
   所属   京都産業大学  情報理工学部 情報理工学科
   職種   教授
研究概要
■ 研究概要
◆研究課題
IPコアの流用を検知するための設計技術

◆研究概要
社会の安全安心を司る社会情報基盤において,LSI は重要な部品である.近年LSIの設計に,第三者が設計し提供するLSIの部分的な設計データ (以下 IPコア)が広く使われている.このIPコアは,ブラックボックス化された機能確認用の設計データとホワイトボックス化された物理設計用の設計データから構成されている.しかし,ホワイトボックス化された物理設計用の設計データに基づいて,機能確認用の設計データの逆生成を防ぐことは原理的に困難である.そのため,悪意のある設計者によって,機能確認用の設計データを逆生成され,生成された設計データの改竄や流用の恐れがある.
本研究では,この改竄や流用を防止するためのIPコア設計技術の開発を行う.具体的には,順序回路の特定状態においてのみ起動するトロイ回路を混入する技術と論理暗号化技術に基づいた鍵入力に応じて論理回路の振る舞いを変化させる技術によって,IPコアが不正に流用や改竄された際に,LSI や設計データに予め混入されたトロイ回路によって,流用や改竄の検知を行い,IP コアの流用を抑止する
昨年度は鍵入力を特定されない論理暗号化技術の開発をおこなった.今年度はこの論理暗号化技術を拡張し,鍵入力値に基づいて,論理回路の振る舞いを変え,流量や改竄を検知できる設計技術の開発を行う.
業績
■ 学会発表
1. 2021/03/26 コントローラの遷移故障検出率向上のためのコントローラ拡大法(ETNET2021)
2. 2021/03/26 レジスタ転送レベルにおけるアンチSATに基づく論理暗号化法(ETNET2021)
3. 2021/02/05 RTLハードウェア要素のテストスケジューリング情報を用いた多重目標故障テスト生成法(ディペンダブルコンピューティング研究会)
4. 2021/02/05 レジスタ転送レベルにおける非スキャンベースフィールドテスタビリティに基づく制御信号のドントケア割当て法(ディペンダブルコンピューティング研究会)
5. 2020/10/19 A Multiple Target Test Generation Method for Gate-Exhaustive Faults to Reduce the Number of Test Patterns Using Partial MaxSAT(2020 IEEE International Symposium on Defect and Fault Tolerance in VLSI and Nanotechnology Systems (DFT))
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■ 著書・論文歴
1. 2024/03 論文  CRLock: A SAT and FALL Attacks Resistant Logic Locking Method for Controller at Register Transfer Level IEICE Transactions on Fundamentals of Electronics, Communications and Computer Sciences E107.A(3),pp.583-591 (共著) 
2. 2017/12 論文  A Don ’t Care Filling Method for Low Capture Power based on Correlation of FF Transitions Using SAT IEICE Transactions on Fundamentals E100-A(12) (共著) 
3. 2013/09 論文  A Test Compaction Oriented Don’t Care Identification Method Based on X-bit Distribution IEICE Transaction on Information and Systems E96-D(9),pp.1994-2002 (共著) 
4. 2013/08 論文  Efficient Fault Simulation Algorithms for Analyzing Soft Error Propagation in Sequential Circuits IPSJ Transactions on System LSI Design Methodology 6(August issue),pp.127-134 (共著) 
5. 2013 論文  スキャンベース攻撃への対策 日本信頼性学会誌 35(8),496頁 (単著) 
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経歴
■ 学歴
1. 2001/10~2003/03 大阪大学 基礎工学研究科 システム人間系専攻 博士課程修了 博士(工学)
2. 1996/04~1998/03 大阪大学 基礎工学研究科 修士課程修了 修士(工学)
3. 1992/04~1996/03 大阪大学 基礎工学部 システム工学科 卒業
■ 職歴
1. 2023/04~ 京都産業大学 情報理工学部 情報理工学科 教授
2. 2018/04~2023/03 京都産業大学 情報理工学部 情報理工学科 准教授
3. 2014/04~2018/03 京都産業大学 コンピュータ理工学部 コンピュータサイエンス学科 准教授
■ 所属学会
1. IEEE (The Institute of Electrical and Electronics Engineers)
2. 情報処理学会
3. 電子情報通信学会
その他
■ 研究課題・受託研究・科研費
1. 2008/04~2011/03  安全性と製造検査容易性の両立したLSI設計方法の研究法 の研究 若手研究(B) 
2. 2007/10~2013/03  統合的高信頼化設計のためのモデル化と検出・訂正・回復技術 競争的資金等の外部資金による研究 
3. 2013/04~2015/03  秘密情報の秘匿性と製造検査容易性の両立をはかるLSI設計手法の開発 挑戦的萌芽研究 
4. 2015/04~2018/03  製造過程でのトロイ回路混入を検知するLSI設計技術に関する研究 基盤研究(C) 一般 
5. 2018/04~2021/03  IPコア内のトロイ回路を特定するLSI設計技術に関する研究 基盤研究(C)(一般) 
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■ ホームページ
   吉村研究室web
■ 現在の専門分野
計算機システム, 情報セキュリティ (キーワード:LSI,設計自動化技術,ディペンダブルコンピューティング,高信頼化技術,安全・安心)