研究キーワード:核磁性、核磁気共鳴、磁性、超伝導、物性、卓上実験
    (最終更新日:1000-01-01 00:00:00)
  イトウ ユタカ   ITO YUTAKA
  伊藤 豊
   所属   京都産業大学  理学部 物理科学科
   職種   教授
研究概要
■ 研究概要
◆研究課題
物質のNMR研究

◆研究概要
量子力学の世界では素粒子は零点振動しており自転とみなすことでスピンという属性となる。有限質量の素粒子のスピンは磁石の働きも持つ。電子も原子核も小さな磁石であり、元素の中の原子核スピンが電波を共鳴吸収するのが核磁気共鳴NMR。水分子の陽子スピンの共鳴を使う人体の断層写真技術MRIと同じ原理を用いて、物質の原子スケールの微視的な電子状態、特にスピン、軌道、電荷や格子のゆらぎを研究している。対象物質は、超伝導体、半導体、磁性体などのセラミックスや金属や化合物。超伝導体の磁性、半導体中のフェルミオンやイオンの運動、量子臨界現象や低次元磁性をNMR独自の観点から実験している。この研究によって物質の機能を基礎から理解できるようになるだけでなく、「空間・時間・物質」をつかさどる自然の法則の解明に役立てたいと考えている。
業績
■ 学会発表
1. 2020/03/18 Ba0.5Sr0.5Fe2(As1-xPx)231P NMR(日本物理学会,名古屋大学)
2. 2019/12/03 31P NMR studies of an optimally doped superconductor Ba0.5Sr0.5Fe2(As1-xPx)2 (x ~ 0.4)(The 32nd International Symposium on Superconductivity (ISS2019))
3. 2019/03/15 Hg1223のCu NMR(日本物理学会,九州大学)
4. 2018/12/12 Uniform hole doping in Hg1223 studied by 63Cu NMR(The 31st International Symposium on Superconductivity (ISS2018))
5. 2018/09/10 Hg1212の63Cu超微細結合定数の組成変化(日本物理学会,同志社大学)
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■ 著書・論文歴
1. 2022/03 論文  Nuclear spin-lattice relaxation studies of Cu2O Physical Review B 105,pp.094429 (単著) 
2. 2020/07 論文  31P NMR studies of an iron-based superconductor Ba0.5Sr0.5Fe2(As1−xPx)2 with Tc = 29 K J. Phys.: Conf. Series 1590,pp.012011/1-012011/8 (共著) 
3. 2019/10 論文  Uniform hole doping in HgBa2Ca2Cu3O8+δ studied by 63Cu NMR Journal of Physics: Conf. Series 1293,pp.012010 (共著) 
4. 2018/11 論文  電子天秤を用いた磁力の逆2乗則の測定 大学の物理教育 24(3),91-94頁 (単著) 
5. 2018/07 論文  Cu hyperfine coupling constants of HgBa2CaCu2O6+δ Journal of Physics: Conf. Series 1054,pp.012006/1-012006/8 (共著) 
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経歴
■ 学歴
1. 東京大学 博士課程修了 博士(理学)
■ 所属学会
1. 日本物理学会
その他
■ 受賞学術賞
1. 2005/09 日本物理学会JPSJ注目論文賞
2. 2005/08 日本物理学会JPSJ注目論文賞
3. 1999 超電導工学研究所1999年春期技術賞
■ 現在の専門分野
磁性、超伝導、強相関系 (キーワード:核磁性、核磁気共鳴、磁性、超伝導、物性、卓上実験) 
■ 取得特許
1. 「MgB2系超電導体並びにMgB2系超電導体の製造方法」(2003-89516)