研究キーワード:癌 炎症 老化、癌 炎症 老化、癌 炎症 老化
    (最終更新日:1000-01-01 00:00:00)
  イタノ ナオキ   ITANO NAOKI
  板野 直樹
   所属   京都産業大学  生命科学部 先端生命科学科
   職種   教授
研究概要
■ 研究概要
◆研究課題
がん細胞集団のストレス耐性に働く糖代謝負荷シグナルの解明

◆研究概要
がん細胞は、その高い増殖性や栄養要求性のため、グルコース飢餓やアミノ酸欠乏等の栄養飢餓状態にあり、慢性的な代謝ストレスに曝されている。このとき致死的でない低容量代謝ストレスへの持続的な曝露により、がん細胞集団がストレスに対して適応能力を高めていることは、想像に難くない。しかし、持続的な低容量代謝負荷が、がん細胞集団のストレス耐性を強化する分子機構は依然として未解明である。代表者はこれまでに、糖鎖の発現とがん進展との関連について研究展開し、ヒアルロン酸多糖の産生によって生じる細胞内糖代謝への慢性的負荷が、抗がん剤耐性がん幹細胞の出現に深く関わっているとの新知見を得ている。
本研究では、『低容量の糖代謝負荷が、糖鎖パターンの改変によりストレス耐性がん幹細胞の出現を促し、がん細胞集団のストレス耐性を強化する』との機構を提唱し、統合オミックス解析により、その解明を試みる。
本年度は、昨年度実施したグライコーム解析を継続し、ヒアルロン酸産生乳がん細胞で特徴的に変化している糖鎖構造をさらに詳細に分析し、がん幹細胞性との関係解明を試みる。
業績
■ 著書・論文歴
1. 2024/01 論文  Tolerable glycometabolic stress boosts cancer cell resilience through altered N-glycosylation and Notch signaling activation. Cell death & disease 15(1),53頁 (共著) 
2. 2023/08 論文  Trophoblast cell surface antigen-2 phosphorylation triggered by binding of galectin-3 drives metastasis through down-regulation of E-cadherin. The Journal of biological chemistry 299(8),104971頁 (共著) 
3. 2023/01 論文  Dysregulation of hexosamine biosynthetic pathway wiring metabolic signaling circuits in cancer. Biochimica et biophysica acta. General subjects 1867(1),130250頁 (共著) 
4. 2021/10 論文  The membrane-linked adaptor FRS2β fashions a cytokine-rich inflammatory microenvironment that promotes breast cancer carcinogenesis. Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America 118(43) (共著) 
5. 2020 論文  Hyaluronan: Metabolism and Function. Biomolecules 10,1525頁  
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経歴
■ 学歴
1.
(学位取得)
京都大学 博士(薬学)
2.
(学位取得)
京都大学 博士(薬学)
■ 職歴
1. 京都産業大学 生命科学部先端生命科学科
2. 京都産業大学 生命科学部先端生命科学科
■ 所属学会
1. 日本がん転移学会
2. 日本生化学会
3. 日本癌学会
4. 日本糖質学会
5. 日本結合組織学会
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その他
■ 研究課題・受託研究・科研費
1. 2022/04~2025/03  がん細胞集団のレジリエンスを鍛える低容量ストレス応答の作動原理解明 基盤研究(C) 
■ 委員会・協会等
1. 日本がん転移学会 評議員
2. 日本生化学会 評議員
3. 日本糖質学会 評議員
4. 日本結合組織学会 評議員
5. 2006/10 プロテオグリカンフォーラム 世話人会役員
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■ ホームページ
   http://www.cc.kyoto-su.ac.jp/~itanon/index2.html
   http://www.cc.kyoto-su.ac.jp/~itanon/index2.html
■ 受賞学術賞
1. 2003 日本がん転移学会研究奨励賞
2. 2003 日本糖質学会研究奨励賞
3. 2000 日本結合組織学会大高賞
■ 現在の専門分野
病態医化学, 病態医化学, 病態医化学 (キーワード:癌 炎症 老化、癌 炎症 老化、癌 炎症 老化) 
■ 取得特許
1. ヒアルロン酸合成酵素改変タンパク質(4173219)
2. ヒアルロン酸合成酵素遺伝子を導入した誘導性トランスジェニック動物(4174519)
3. ヒト由来のヒアルロン酸合成酵素のポリペプチド及びそれをコードするDNA(WO97/38113)
4. 新規なヒアルロン酸合成酵素のポリペプチド及びそれをコードするDNA(2942813)