研究キーワード:アメリカ史 環境 自然 文化景観
    (最終更新日:2022-05-05 16:54:46)
  エジリ マサカズ   EJIRI MASAKAZU
  江尻 雅一
   所属   京都産業大学  文化学部 国際文化学科
   職種   准教授
業績
■ 学会発表
1. 2011 メディアは観戦空間をいかに描写したのか−新ヤンキースタジアムという文化景観−(日本メディア英語学会)
2. 2006 アメリカン・ポップ・カルチャーから読み解く環境問題—マイケル・クライトンが描く環境問題—(日本時事英語学会)
3. 2004 Timeの環境問題特集記事に関する分析(日本時事英語学会)
4. 1999 日米太平洋戦争記念碑の比較文化的考察—アリゾナ記念館と広島平和記念碑(原爆ドーム)の象徴的意味(日本比較文化学会)
5. 1998 50年代のアメリカー豊かさのもたらしたもの(関西英語英米文学会)
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■ 著書・論文歴
1. 2013 著書  メディア英語研究への招待  46-47頁 (共著) 
2. 2009 論文  TIMEから読み解く環境問題ー温暖化特集記事と自動車広告は何を伝えているのか 「欲望を作り出す広告魔術を解くー環境保護の視点からー」科学研究費成果報告書 48-81頁 (単著) 
3. 2005 論文  TIMEの環境問題特集記事に関する分析ーアメリカ環境史の視点からー 時事英語研究 44,68-71頁 (単著) 
4. 2003 著書  『アメリカン・スタディーズ入門ー自己実現でみるアメリカ』   (共著) 
5. 2001 著書  『アイデンティティとアメリカ小説-1950年代を中心に』   (共著) 
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経歴
■ 学歴
1. University of Hawaii at Manoa (U. S. A.) Department of American Studies 博士課程修了
■ 所属学会
1. アメリカ学会
2. 日本メディア英語学会
3. 2009~2014 ∟ 理事
4. 関西英語英米文学会
5. 2012~ ∟ 理事
その他
■ 研究課題・受託研究・科研費
1. 2016/04~  ワールド・トレード・センターという文化景観 個人研究 
2. 2010~2015  ニューヨーク都市景観の分析 個人研究 
3. 2005~2009  TIMEから読み解く環境問題 個人研究 
4. 2005~2008  欲望を作り出す広告魔術を解くー環境保護の視点からー 基盤研究 (C) 
■ 現在の専門分野
地域研究, ヨーロッパ史、アメリカ史 (キーワード:アメリカ史 環境 自然 文化景観) 
科研
■ 研究概要
◆研究課題
アメリカのリベラル・メディアは気候変動問題をいかに伝えているかーニューヨーク・タイムズの事例からー

◆研究概要
 アメリカのメディア(ジャーナリズム)は、経済を最重要視する政権がもたらす問題を監視する大きな役割を果たしているが、他方その収入を経済発展を目指す企業広告に依存するというジレンマを抱えている。今日大きな社会問題となっている環境問題、特に気候変動への対処もそのひとつである。アメリカのメディアは、はたして社会的公正を重視してこの問題を調査した報道しているのだろうか。本研究は、リベラル・メディアの筆頭ともいえるニューヨーク・タイムズの“climate change”に関する記事を分析して、メディアの役割について考察することを目的としている。
 先行研究としては、筆者がおこなった雑誌タイムの環境問題特集記事の分析があげられる。タイムは、1989年の年頭号で、地球を前年の“Planet of the Year”に選出し、様々な環境問題の深刻さを浮き彫りにさせた。しかし、年が経つにつれて、その報道に変化がみられ、2002年の8月の特集記事では、“How to Save the Earth”というタイトルで、技術革新による環境問題の改善に焦点があてられ、問題を引き起こす原因の解明は軽視されるようになった。
 今日、コロナ感染症による不況やロシアによるウクライナ侵攻によるエネルギー安全保障の問題がクローズアップされ、環境問題は二の次のような状況でもある。そのような中で、メディアが果たす役割は大きい。アメリカのメディアの姿勢を明らかにすることは、政治的公平性が求められる日本のメディアの今後のあり方を考える指針となり、一層重要なことと考えられる。