研究概要 |
■ 研究概要
◆研究課題
1.事態認知についての対照言語学的・類型論的研究 2.用法基盤モデルに基づきコーパスを用いた認知言語学的研究 3.フランス語における単純過去と直示表現の共起
◆研究概要
1.事態認知についての対照言語学的・類型論的研究
様々な言語において「依存」を表す表現を観察すると、「依存」を表すメタファーが抽出される。これによって、人間が「依存」というものをどのように概念化しているかが分かる。これについて論文にまとめたい。
2.用法基盤モデルに基づきコーパスを用いた認知言語学的研究
ある表現が一般的な規則から予測されても、使用頻度の高いものは定着しており、規則に還元されずに話者の言語知識を構成しているとする使用基盤モデルに依拠し、コーパスにおける使用頻度のデータを用いた研究を行う。現在、研究対象の有力候補は年齢表現である。年齢表現は、数量表現の中で使用頻度が高いために特異な構文パターンが成立しているのではないかと考えており、その点を明らかにしたい。
3.フランス語における単純過去と直示表現の共起
フランス語には単純過去という書き言葉で使われる過去時制がある。通説ではこの時制は直示表現とは共起しないとされてきた。しかし、史実を伝えるために設置された銘板においては、単純過去と指示形容詞ce(この)や場所の副詞ici(ここ)が共起している例が見られる。また、小説において、セリフの中で単純過去の2人称が共起している例が見られる。このようなデータを採集し、単純過去という時制についての従来の見方に見直しを迫りたい。 |
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業績 |
■ 学会発表
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■ 著書・論文歴
1. |
1991 |
論文 |
文脈・状況を受けるC'est NP qui VP フランス語学研究 25,12-24頁 (単著) |
2. |
1996 |
論文 |
フランス語における目的語名詞句からの前置詞句の前置:その意味・語用論的制約 言語研究 109,94-116頁 (単著) |
3. |
1996 |
論文 |
<形容詞句+繋辞+主語>型の倒置構文 フランス語学研究 30,27-33頁 (単著) |
4. |
1996 |
その他 |
初級文法のなぜどうして ふらんす (第71巻第4号~第72巻第3号) (単著) |
5. |
1997 |
論文 |
コピュラ文の二つの倒置 フランス語学研究 31,27-33頁 (単著) |
6. |
1999 |
論文 |
目的語名詞句内からの前置詞句の昇格について フランス語フランス文学研究 75,83-94頁 (単著) |
7. |
2001/12 |
論文 |
フランス語の疑問詞疑問文における文体的倒置について 京都大学言語学研究 20,87-117-117頁 (単著) |
8. |
2002/03 |
論文 |
フランス語の関係節における文体的倒置について 京都産業大学論集:外国語と外国文学系列 29,119-163頁 (単著) |
9. |
2006/06 |
論文 |
飲食動詞と場所補語 フランス語学研究 40,14-22頁 (単著) |
10. |
2008/03 |
論文 |
飲み物の容器の表現についてーフランス語の場合と言語間に見られる差異 京都産業大学論集:人文科学系列 38,34-49頁 (単著) |
11. |
2008/09 |
論文 |
フランス語のprendreタイプの動詞がとる場所補語について―非線状的事態認知モデル 言葉と認知のメカニズムー山梨正明教授還暦記念論文集ー 1-13頁 (単著) |
12. |
2008/02 |
その他 |
プログレッシブ仏和辞典 第2版 (共著) |
13. |
2010/03 |
論文 |
懸垂および依存を表す動詞が取る前置詞について 京都産業大学論集:人文科学系列 41,212-240頁 (単著) |
14. |
2010/06 |
論文 |
道具として解釈される場所前置詞句 フランス語学研究 44,83-92頁 (単著) |
15. |
2010/03 |
その他 |
シンポジウム報告:ことばに主体はどのようにあらわれるか—フランス語と認知言語学— フランス語学研究 44,101-105頁 (共著) |
16. |
2011/03 |
論文 |
試験を受けることを表すのに多くの言語で「与える」という動詞を用いるのはなぜか 京都産業大学論集:人文科学系列 44,1-21頁 (単著) |
17. |
2012/03 |
論文 |
フランス語の前置詞dansとアクティブ・ゾーン 京都産業大学論集:人文科学系列 45,269-287頁 (単著) |
18. |
2013/03 |
論文 |
日本語の遠近を表す形容詞「近い・遠い」と格助詞「に・から」 京都産業大学論集:人文科学系列 46,281-298頁 (単著) |
19. |
2013/06 |
その他 |
シンポジウム報告:フランス語教育と電子辞書 フランス語学研究 47,51-59頁 (共著) |
20. |
2014/03 |
論文 |
明かりをつけることを多くの言語で「明かりを開く」と言うのはなぜか 京都産業大学論集:人文科学系列 47,211-238頁 (単著) |
21. |
2015/03 |
論文 |
差異の概念化と言語表現:イギリス英語にdifferent toという言い方があるのはなぜか 京都産業大学論集:人文科学系列 48,367-387頁 (単著) |
22. |
2015/06 |
その他 |
自由間接話法−フランス文学、フランス語学、ドイツ語学の観点から フランス語学研究 49,155-161頁 (共著) |
23. |
2016/05 |
論文 |
主語名詞句からの前置詞句外置構文:用法基盤モデルによる分析 フランス語学の最前線4【特集】談話、テクスト、会話 237-265頁 (単著) |
24. |
2017/02 |
著書 |
自由間接話法とは何か:文学と言語学のクロスロード (共著) |
25. |
2017/02 |
論文 |
自由間接話法とは何か 自由間接話法とは何か:文学と言語学のクロスロード 1-48頁 (単著) |
26. |
2017/03 |
論文 |
「自転車をこぐ」の「自転車」はペダルを表すメトニミーか 京都産業大学論集:人文科学系列 50,321-335頁 (単著) |
27. |
2018/03 |
論文 |
日本ではイエスが馬小屋で生まれたとされているのはなぜか 京都産業大学論集:人文科学系列 (51),301-325頁 (単著) |
28. |
2018/06 |
その他 |
5から10までの数の発音 フランス語学研究 52,106-110頁 (単著) |
29. |
2020/03 |
論文 |
フランス語の tout sauf・英語の anything but・ドイツ語の alles andere als 京都産業大学論集:人文科学系列 (53),85-116頁 (単著) |
30. |
2022/02 |
論文 |
単純過去の主観的用法とイストワールの起源 語りと主観性:物語における話法と構造を考える 3-20頁 (単著) |
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