研究概要 |
■ 研究概要
1.なぜその研究をしているのか
日本の短詩形文学(和歌、連歌、俳諧、短歌、俳句、川柳等)は明治開国後、西欧のジャポニスムの一環として受容され、俳句を中心に多様な言語で実作されるようになった。第二次大戦後、その実践は英語圏を中心にさらに広がったが、スペインやラテンアメリカのスペイン語圏でも市民の間で研究・実作活動が展開されている。そのジャンルは俳句だけにとどまらず、連句・俳画・俳文等、広く俳文芸の作品が発表されている。そこで、この現象に着目し、俳文芸の交流のプロセスと展開を明らかにしたい。
2.研究手法
スペイン及びラテンアメリカのスペイン語圏の出版物、論文、雑誌・新聞記事、Webサイト等の情報収集、現地での学会出席、講演、コンクール参加、ワークショップ開催、インタビューによる調査を実施しており、その結果を論文、雑誌記事、学会発表によって公開している。
3.その研究の結果どのようなことができるようになるのか(わかるようになるのか)
これまでの研究の結果、日本の俳文芸が江戸期以来、現代までの作品の翻訳を通じて理解・受容され、スペイン語圏各地域の詩的伝統と結びついて固有の文芸を生み出していることがわかってきた。スペイン語圏の俳文芸のキーワードは「現代社会を生きる市民の文芸」であり、日本の俳文芸の特色と通底している。
4.社会にどのように役立つのか
近代以降の世界は、数々の戦争、気候変動、災害、貧困、難民や移民の発生によって不安定化している。俳文芸はこのような社会において、職業的な文人・詩人だけではなく、一般市民が日々の思いを表現し交流するための貴重なジャンルであり、地域や言語を越えて実作、共有されている。本研究はこれまであまり知られていなかった世界的な「市民の文芸」の現状を明らかにすることにより、言語を越えた文化交流促進に役立つと思われる。 |
|
|
|
|
|
業績 |
■ 学会発表
|
■ 著書・論文歴
1. |
2024/03 |
論文 |
ラテン俳句紀行(アルゼンチン番外編)現地調査の街角から 俳誌『阿蘇』 1103,22-22頁 (単著) |
2. |
2024/03 |
論文 |
海外における俳句受容プロセスの深化について(スペイン語圏を中心に)Ⅱー俳句・ハイクの内容-Expanding haiku' 京都産業大学論集 人文科学系列 1103(57),3-31頁 (単著) |
3. |
2024/02 |
論文 |
ラテン俳句紀行(スペイン番外編)現地調査の街角から 俳誌『阿蘇』 1102,20-20頁 (単著) |
4. |
2023/07 |
論文 |
ラテン俳句紀行(6)・完 パタゴニアー大足巨人の大地 俳誌『阿蘇』 1095,12-12頁 (単著) |
5. |
2023/06 |
論文 |
ラテン俳句紀行(5)コルドバー新アンダルシアの都 俳誌『阿蘇』 1094,18-18頁 (単著) |
6. |
2023/05 |
論文 |
ラテン俳句紀行(4)ブエノスアイレスー南米の花の都 俳誌『阿蘇』 1093,12-12頁 (単著) |
7. |
2023/04 |
論文 |
ラテン俳句紀行(3)サンティアゴ・デ・コンポステラー巡礼の旅の終着点 俳誌『阿蘇』 1092,15-15頁 (単著) |
8. |
2023/03 |
論文 |
ラテン俳句紀行(2)アルバセテー刃物博物館と「切れ」のある街 俳誌『阿蘇』 1091,12-12頁 (単著) |
9. |
2023/03 |
論文 |
海外における俳句受容プロセスの深化について(スペイン語圏を中心に)
ー俳句・ハイクの形式ー 京都産業大学論集人文科学系列 (56),111-122頁 (単著) |
10. |
2023/02 |
論文 |
ラテン俳句紀行(1)パンプローナー牛追い祭とザビエルの街 俳誌『阿蘇』 1090,12-12頁 (単著) |
11. |
2022/06 |
論文 |
Formación y difusión del Haiku desde el punto de vista ambiental Barcalora 100,341-349頁 (単著) |
12. |
2021/07 |
論文 |
スペイン語俳文学の現状について」 京都産業大学総合学術研究所所報 (第16号),131-137頁 (単著) |
13. |
2021/01 |
著書 |
ラテンアメリカ文化事典 (共著) |
14. |
2020/10 |
論文 |
Lo que significa la forma del Haiku Barcarola (94-95),305-311頁 (単著) |
15. |
2019/03 |
著書 |
アルゼンチンに渡った俳句 (単著) |
16. |
2017/03 |
論文 |
国際ハイクと季語Ⅱ-アルゼンチン歳時記の構築について- 京都産業大学論集 人文科学系列 (50),163-179頁 (単著) |
17. |
2015 |
著書 |
スペイン語大辞典 (共著) |
18. |
2014 |
論文 |
俳句の普及による価値観の変化 『京都産業大学論集』『人文科学系列』第47号 (第47号),87‐102頁 (単著) |
19. |
2013 |
論文 |
スペイン語ハイクの韻律-アルゼンチン・ハイクの音声分析から- 『京都産業大学論集』『人文科学系列』第46号 (第46号),265‐280頁 (単著) |
20. |
2012 |
論文 |
国際俳句と季語-アルゼンチン・ハイクをめぐって- 『京都産業大学論集』『人文科学系列』第45号 315-331 (単著) |
21. |
2011/01 |
著書 |
スペイン文化事典 (共著) |
22. |
2011 |
論文 |
アルゼンチンにおける日本の詩歌の受容について 『京都産業大学論集』『人文科学系列』第44号 22‐37 (単著) |
23. |
2008 |
著書 |
現代スペイン読本 (共著) |
24. |
2008 |
論文 |
フェデリコ・ガルシア・ロルカと俳句-『組曲』をめぐって- 『京都産業大学論集』『人文科学系列』第38号 (単著) |
25. |
2007 |
著書 |
スペイン内戦とガルシア・ロルカ (共著) |
26. |
2006 |
論文 |
ラテンアメリカ文学におけるエッセイ-『アリエル』をめぐって 『京都産業大学論集』『人文科学系列』第34号 (単著) |
27. |
2003 |
論文 |
現代詩の音的形式について---ガブリエラ・ミストラル後期の詩型をめぐって 『京都産業大学論集』『人文科学系列』第30号 (単著) |
28. |
1999 |
論文 |
マリア・ルイサ・ボンバル-リズムの快楽 『京都産業大学論集』『人文科学系列』 /26,21-39 (単著) |
29. |
1997 |
論文 |
ガルシア・ロルカのレトリック 京都産業大学論集 28/1,151 (単著) |
30. |
1996 |
論文 |
映像の詩とは何か-ビクトル・エリセ:EI Sur 京都産業大学論集 26/2,30-54 (単著) |
31. |
1995 |
著書 |
美しい水死人 ラテンアメリカ文学アンソロジー (共著) |
32. |
1993 |
論文 |
オクタビオ・パスの作品に見る女性像 京都産業大学論集 22/4,68 (単著) |
33. |
1990 |
論文 |
EL desarrollo poético de Federico García Lorca-En torno a Poeta en Nueva York- 'Southern Review' 5 (単著) |
34. |
1989 |
論文 |
El desarrollo poético de Federico García Lorca-En torno a Poeta en Nueva York- 'Southern Review' 4 (単著) |
35. |
1988 |
論文 |
詩の交流がもたらしたもの-俳句とスペイン詩の関係をめぐって- 大阪外国語大学留学生別科「日本語・日本文化」 15 (単著) |
36. |
1987 |
著書 |
『俗なる詠誦』より(翻訳) 翻訳西洋文学《EURO》 10 (共著) |
37. |
1987 |
著書 |
エバは猫の中-ラテンアメリカ文学アンソロジー (共著) |
38. |
1987 |
論文 |
Renga-螺旋の詩学 大阪府立貿易専門学校紀要 6 (単著) |
39. |
1985 |
著書 |
『俗なる詠誦』より(翻訳) 翻訳西洋文学《EURO》 9 (共著) |
40. |
1984 |
著書 |
『俗なる詠誦』より(翻訳) 翻訳西洋文学《EURO》 8 (共著) |
41. |
1983 |
著書 |
『俗なる詠誦』より(翻訳) 翻訳西洋文学《EURO》 7 (共著) |
5件表示
|
全件表示(41件)
|
|
経歴 |
■ 学歴
|
■ 職歴
|
■ 所属学会
|
■ researchmap研究者コード
|
その他 |
■ 社会における活動
|
■ 研究課題・受託研究・科研費
|
■ 現在の専門分野
|