研究キーワード:低次元位相幾何学 結び目理論
    (最終更新日:2017-10-13 13:07:08)
  ヤマダ シユウジ   YAMADA SHUJI
  山田 修司
   所属   京都産業大学  理学部 数理科学科
   職種   教授
業績
■ 学会発表
1. 2000 The explicit formula for the magic elements at root of unity(第8回日韓結び目理論研究集会)
2. 1997 The writhe of diagrams of knotted graphs.(第5回日韓結び目理論研究集会)
3. 1996 3‐dimensional hyperbolic space and the Four Color Theorem(結び目理論国際研究集会)
■ 著書・論文歴
1. 2013 論文  The genome folding mechanism in yeast. The Journal of Biochemistry 154(2),pp.137-147  
2. 1992 論文  A topological invariant of spatial regular grophs Proceeding of Kyoto 90   
3. 1989 論文  An Invariant of Spatial Graphs Journal of Graph theory 13/5  
4. 1989 論文  An operator on regular isotope invariants of link diagrams Topology 28/3  
5. 1987 論文  On the two veritable Jones Polynomial of satellite links Topology and Computer Sciences   
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経歴
■ 学歴
1.
(学位取得)
不明 Doctor of Science
2.
(学位取得)
理学博士(大阪大学) 理学博士
3. ~1985 Osaka University Graduate School, Division of Natural Science
4. ~1985 大阪大学大学院 理学研究科 数学
5. ~1982 Kobe University Faculty of Science
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■ 所属学会
1. 日本数学会
その他
■ 研究課題・受託研究・科研費
1.   Quantum Invariants of Knots and 3-dimersional Manifolds  
2.   結び目,3次元多様体の量子不変量 結び目理論を用いたシミュレーション  
■ ホームページ
   http://www.kyoto-su.ac.jp/~yamada/index-j.html
■ メールアドレス
  kyoin_mail
■ 現在の専門分野
幾何学 (キーワード:低次元位相幾何学 結び目理論) 
科研
■ 研究概要
◆研究課題
結び目理論とそのDNA形状シミュレーションへの応用

◆研究概要
クロマチンのような鎖状のものを計算機によってシミュレートするときに良く用いるモデルは,Wormlike-Chainモデルと呼ばれるものであり,実際に計算するときには,それを逐次追加的に伸ばして行くというアルゴリズムが通常とられている。本研究においても,モデルとしてはWormlike-Chainモデルを採用するが,精度を上げるために,DNAコドンごとの persistence length を設定したモデルとする。
実際の計算時においては,従来の逐次追加的な計算では,クロマチンの始点と終点とが一致する保証はなく,環状クロマチンのシミュレーションを行うためには,多数の計算結果の中から,始点と終点とが一致しているあるいは非常に近いものを選び出す必要があり,非効率な方法となる。そこで,本研究においては,persistence length が設定された環状 Wormlike-Chainモデルにおいて,その中の2点の位置および状態を設定したときに,chain上でその2点の中間にあたる点の位置および状態について,細胞核内という存在範囲も考慮したときのその確率分布を求め,その分布に従ってランダムにその中間の点を計算し,その計算結果を元にさらに次の中間の点を計算する,という補間アルゴリズムを用いる。その際に問題となってくるのが,前述の確率分布をいかにして算出するかということである。その数学的な厳密解を求めるのは困難であるが,実用に耐える近似的な確率分布を求めることは可能である。
本研究の大きな課題の一つがこの確率分布を求めることと,その実際的な計算法を確立することにある。 また,シミュレーション結果を元に,その位相幾何学的な形状に注目し,それが有糸分裂期に至るために必要なDNAトポイソメラーゼ(特にII型)の作用回数の評価を行い,それによってトポイソメラーゼがDNA鎖に作用するときの数理モデルを構築することも研究計画の一つである。