研究キーワード:構造生物学、生物物理学、細菌毒素、ADPリボシル化、細菌、毒素、ウィルスの細胞侵入機構、カテプシン 阻害剤、ディフィシル菌二成分毒素CDT、ウェルシュ菌イオタ毒素、クライオ 電子顕微鏡単粒子解析、X線結晶構造解析、タンパク質膜透過機構、ADPリボシル化、細菌、毒素、ウィルスの細胞侵入機構、カテプシン 阻害剤、ディフィシル菌二成分毒素CDT、ウェルシュ菌イオタ毒素、クライオ 電子顕微鏡単粒子解析、X線結晶構造解析、タンパク質膜透過機構、ADPリボシル化、細菌、毒素、ウィルスの細胞侵入機構、カテプシン 阻害剤、ディフィシル菌二成分毒素CDT、ウェルシュ菌イオタ毒素、クライオ 電子顕微鏡単粒子解析、X線結晶構造解析、タンパク質膜透過機構、ADPリボシル化
    (最終更新日:1000-01-01 00:00:00)
  ツゲ ヒデアキ   TSUGE HIDEAKI
  津下 英明
   所属   京都産業大学  生命科学部 先端生命科学科
   職種   教授
研究概要
■ 研究概要
◆研究課題
二成分毒素の複合体の構造と機能の解明

◆研究概要
ウェルシュ菌E型の産出するイオタ毒素は二成分毒素であり, A成分とB成分からなる. A成分であるIaはアクチンを特異的にADPリボシル化する酵素(毒素)であり, B成分であるIbはIaをエンドサイトーシス経由で細胞内に送り込むタンパク質膜透過の装置と考えられている. これに似た二成分毒素はデフィシル菌CDT(CDTa, CDTb)が知られる。
Ib膜孔とIa-Ib膜孔複合体の構造を,Cryo-EMでの構造決定を行ない,高い分解能で明らかにしている(Nature Structural & Molecular Biology:2020)。Ib膜孔はIbが7つ集まって膜孔を形成し,さらに1つのIaが結合している。これは,Iaが膜透過する直前の構造を見たと考えている。
さらに2021,2022年度,デフィシル菌CDT(CDTa, CDTb)の複合体の構造を明らかにし報告をした(Nature Communications: 2022)。この新たなタンパク質透過システムを「トキシン透過システム」と命名した。しかしながら,タンパク質の膜透過機構については,まだまだ不明な点が多い。
構造で明らかにしたことは,CDTaの結合によりN末端のαヘリックスが解ける様子であるが,今後は,透過のさらなる様子をCryo-EMを使用して明らかにしていく。また二成分毒素の細胞への影響を見ていく,電気生理実験の系を立ち上げて,in vitroでの膜孔形成を追っていくなど,新たな実験も進めたい。また,挑戦的課題である,リポソームを用いたIb膜孔の調整を行い、この過程でできたIb-rosettaと命名した新たな構造体でCryo-EM解析を行なった。ここから,膜孔が形成される過程をstep-by-stepで捉えて解析を行なっている。
この他にも,ジャンボタニシが持つ,膜孔形成毒素(パーフォリン)に焦点を当て,Cryo-EMによる解析で構造を明らかにしたと考えている。
業績
■ 学会発表
1. アクチン特異的ADPリボシル化毒素CPILEの構造と構造に基づく変異体解析(ETOX18 (European Workshop on Bacterial Protein Toxins))
2. 2023/11 Construction of a membrane translocation assay system for C. difficile binary toxin by electrophysiological technique(日本生物物理学会)
3. 2023/09 クライオ電子顕微鏡から見えてきたウェルシュ菌イオタ毒素の膜孔形成機構(第69回トキシンシンポジウム)
4. 2023/09 二成分毒素CPILEbのセリンで形成された膜貫通孔(第69回トキシンシンポジウム)
5. 2023/07 ウェルシュ菌イオタ毒素Ib serine-clamp変異体の単粒子構造解析及び活性測定(蛋白質科学会)
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■ 著書・論文歴
1. 2024/07 論文  General ADP-Ribosylation Mechanism Based on the Structure of ADP-Ribosyltransferase-Substrate Complexes. Toxins 16(7) (共著) 
2. 2024/05 論文  Structural Elucidation and Antiviral Activity of Covalent Cathepsin L Inhibitors. Journal of medicinal chemistry 67(9),7048-7067頁 (共著) 
3. 2022/10 論文  Cryo-EM structures of the translocational binary toxin complex CDTa-bound CDTb-pore from Clostridioides difficile Nature Communications  (共著) 
4. 2021/01 論文  Common Mechanism for Target Specificity of Protein- and DNA-Targeting ADP-Ribosyltransferases Toxins 13(1),40-40頁 (共著) 
5. 2021 論文  Preparation of Clostridium perfringens binary iota-toxin pore complex for structural analysis using cryo-EM. Methods in enzymology 649,pp.125-148  
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経歴
■ 学歴
1.
(学位取得)
Hokkaido University Doctor of Science
2.
(学位取得)
Hokkaido University Doctor of Science
3. 1987/04~1989/03 北海道大学 理学研究科 高分子学科
4. ~1987 北海道大学 理学部 理学 高分子
■ 職歴
1. 京都産業大学 総合生命科学部生命資源環境学科
2. 2018/04~ 京都産業大学 感染症分子研究センター
3. 2018/04~ 京都産業大学 感染症分子研究センター
4. 2016/04~ 京都産業大学 タンパク質動態研究所
5. 2016/04~ 京都産業大学 タンパク質動態研究所
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■ 主要学科目
化学通論B、生体分子構造学、生体分子機能学、タンパク質科学
■ 所属学会
1. 日本ビタミン学会
2. 日本分子生物学会
3. 日本生化学会
4. 日本生物物理学会
5. 日本結晶学会
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その他
■ 研究課題・受託研究・科研費
1. 2024/04~2027/03  セルロース高生産菌に見るエンカプスリンとカーゴタンパク質としてのDyPの役割とは 基盤研究(C) 
2. 2024/04~2027/03  リポソーム単粒子解析で迫るトキシン膜透過システムの理解 基盤研究(B) 
3. 2021/04~2024/03  クライオ電子顕微鏡によるタンパク質膜透過の動的構造解析 基盤研究(B) 
4. 2018/04~2021/03  クライオ電子顕微鏡とX線結晶構造解析による二成分毒素トランスロコンの構造機能解析 基盤研究(C) 
5. 2015/04~2018/03  ADPリボシル化酵素C3のRhoGTPase認識機構の解明 基盤研究(C) 
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■ 委員会・協会等
1. 日本結晶学会 編集委員
2. 2019/11~2021/10 日本生化学会 代議員
3. 2014~ Journal of Biological Chemistry (JBC) Editorial Board Member
4. 2014~ Journal of Biological Chemistry (JBC) Editorial Board Member
5. 2014~ 日本生化学会 評議員
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■ ホームページ
   http://www.cc.kyoto-su.ac.jp/~tsuge/tsugelab/index.html
   http://www.cc.kyoto-su.ac.jp/~tsuge/tsugelab/index.html
■ 受賞学術賞
1. 2009 第45回 徳島新聞 科学賞 (感染症の構造生物学)
■ 現在の専門分野
医化学, 細菌学, 構造生物化学, 生物物理学, 医化学, 細菌学, 構造生物化学, 生物物理学, 生物物理学 (キーワード:構造生物学、生物物理学、細菌毒素、ADPリボシル化、細菌、毒素、ウィルスの細胞侵入機構、カテプシン 阻害剤、ディフィシル菌二成分毒素CDT、ウェルシュ菌イオタ毒素、クライオ 電子顕微鏡単粒子解析、X線結晶構造解析、タンパク質膜透過機構、ADPリボシル化、細菌、毒素、ウィルスの細胞侵入機構、カテプシン 阻害剤、ディフィシル菌二成分毒素CDT、ウェルシュ菌イオタ毒素、クライオ 電子顕微鏡単粒子解析、X線結晶構造解析、タンパク質膜透過機構、ADPリボシル化、細菌、毒素、ウィルスの細胞侵入機構、カテプシン 阻害剤、ディフィシル菌二成分毒素CDT、ウェルシュ菌イオタ毒素、クライオ 電子顕微鏡単粒子解析、X線結晶構造解析、タンパク質膜透過機構、ADPリボシル化)