研究キーワード:刑法 刑事責任論 故意 錯誤 正当化事情の錯誤
    (最終更新日:1000-01-01 00:00:00)
  ナカムラ クニヨシ   NAKAMURA KUNIYOSHI
  中村 邦義
   所属   京都産業大学  法学部 法政策学科
   職種   教授
研究概要
■ 研究概要
◆研究課題
刑法における故意と錯誤の研究および租税刑法の研究

◆研究概要
故意の体系的な地位についての研究を進めていきたい。わが国の刑事法学に多くの影響を与えてきたドイツをはじめヨーロッパ大陸法における議論を参考としながら、故意の体系的地位について、責任要素とするか、違法類型としての構成要件要素とするか、それともいわゆる故意の二重の地位を認めて、違法類型としての構成要件要素であると同時に責任要素でもあるとするか、ということについて自らの立場を明らかにしたい。
刑法総論の領域では、正当化事情の錯誤、違法性の錯誤、規範的構成要件要素の錯誤についてはすでに研究したものをまとめているが、さらに事実の錯誤、期待可能性の錯誤、共犯の錯誤についても研究する予定である。
刑法各論の領域では、名誉毀損罪における真実性の錯誤についてはすでに研究したものをまとめているが、さらに公務執行妨害罪における適法性の錯誤についても研究する予定である。
特別法の領域でも、刑法における故意と錯誤の問題は、租税刑法や行政刑法などの場合に、一般の人が法律の内容を知らないために違法性を意識しにくいという事案での故意の処理の問題にも大きな影響を及ぼしている。 それゆえ、以上のことと併せて、一般刑法のみならず、租税刑法における故意と錯誤に関するドイツ連邦通常裁判所の判例などについても研究していきたい。
業績
■ 学会発表
1. 2018/05/27 正当化事情の錯誤について(刑法学会第96回大会)
■ 著書・論文歴
1. 2024/03 論文  親の懲戒権を削除し、体罰の禁止を明示した民法改正の刑法解釈への影響について 社会安全・警察学 (10),159-169頁 (単著) 
2. 2022/10 著書  吉永一行(編)中村邦義・二本柳高信(著)『法学部入門〔第4版〕:はじめて法律を学ぶ人のための道案内』   (共著) 
3. 2022/01 その他  <ドイツ判例研究>「ドイツ刑法266条aにおける公訴時効の起算点と社会保障の拠出金の支払義務の錯誤―2020年にドイツ連邦通常裁判所第5刑事部が示した2件の判断をめぐって―」 産大法学 55(3-4),493-517頁 (単著) 
4. 2021/01 その他  <ドイツ判例研究>「ドイツ刑法266条aにおける使用者の地位とその社会保障の拠出金の支払義務についての錯誤」 産大法学 54(3-4),89-116頁 (単著) 
5. 2020/11 著書  吉永一行(編)中村邦義・二本柳高信(著)『法学部入門〔第3版〕:はじめて法律を学ぶ人のための道案内』   (共著) 
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経歴
■ 学歴
1.
(学位取得)
中央大学 修士(法学)
2. ~2004 中央大学 法学研究科 刑事法専攻
■ 所属学会
1. 日本刑法学会
その他
■ 研究課題・受託研究・科研費
1. 2005  刑事責任論  
■ 委員会・協会等
1. 2022/06/01~ 京都府留置施設視察委員会 委員
2. 2019/10/01~ 京都市公正職務執行審議会 委員
3. 2018/04/01~ 京都市立御所東小学校学校運営協議会 理事
■ 現在の専門分野
刑事法学 (キーワード:刑法 刑事責任論 故意 錯誤 正当化事情の錯誤)