研究キーワード:アメリカ文学、視覚芸術、写真、イメージ、記憶
    (最終更新日:2023-04-15 08:00:10)
  ミヤザワ ナオミ   MIYAZAWA NAOMI
  宮澤 直美
   所属   京都産業大学  外国語学部 英語学科
   職種   教授
業績
■ 著書・論文歴
1. 2021 論文  The Blindness of the Writer in Nabokov's Despair Journal of Modern Literature 45(1),pp.137-149 (単著) 
2. 2020/03 論文  ナボコフの『セバスチャン・ナイトの真実の生涯』におけるプルーストのプリズム 京都産業大学論集 人文科学系列 53,71-83頁 (単著) 
3. 2019/06 論文  Photography, Unconscious Optics, and Observation in Capote’s
In Cold Blood Arizona Quarterly: A Journal of American Literature, Culture & Theory 75(2),pp.37-54 (単著) 
4. 2017/12 論文  Poe, the Portrait, and the Daguerreotype:
Poe’s Living Dead and the Visual Arts Poe Studies: History, Theory, Interpretation (50),pp.88-106 (単著) 
5. 2016 論文  「ガートルード・スタインにおけるパリとボルチモア」 津田塾大学言語文化研究所報 (31),25-35頁 (単著) 
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経歴
■ 学歴
1. ニューヨーク州立大学バッファロー校 博士課程修了 Ph.D
2. 津田塾大学大学院 修士課程修了 修士号
■ 所属学会
1. MLA (Modern Language Association)
2. 日本アメリカ文学会
3. 日本英文学会
4. 日本ポー学会
その他
■ 研究課題・受託研究・科研費
1. 2023/04~2027/03  アメリカ文学における写真・イメージ、記憶、ニューヨーク 基盤研究(C) 
2. 2018/04~2022/03  アメリカ文学と視覚芸術の交差:20世紀中葉の文学と写真 若手研究 
3. 2014/04~2017/03  銀板写真と19世紀前半のアメリカ文学 若手研究B 
4. 2012/04~2013/03  エドガー・アラン・ポーのメスメリズムへの関心とその創作論との関係 研究活動スタート支援 
5. 2006/10~2007/09  19世紀アメリカの探偵小説と都市化の問題: エドガー・アラン・ポーと実在の探偵が書いた準探偵小説 その他の補助金・助成金 
■ 現在の専門分野
英文学、英語圏文学 (キーワード:アメリカ文学、視覚芸術、写真、イメージ、記憶) 
科研
■ 研究概要
◆研究課題
アメリカ文学における写真・イメージ、記憶、ニューヨーク

◆研究概要
本年度は、今後約五年をかけて取り組む研究課題の初年度にあたる。その課題は、「写真・イメージ」、「記憶」、「ニューヨーク」を軸に、20世紀後半から現代までのアメリカ文学を分析し、文学と記憶の問題を照射する媒体としての写真、映像、イメージの役割を明らかすることを目的とするものである。ジャン・ボードリヤールの消費社会とイメージに関する思想的研究や、ロラン・バルトらの写真論を取り入れ、移民の国アメリカの記憶としての物語の形成に、写真・イメージがどのように関与したのか、領域横断的に考察する。
初年度にあたり、まずは次の点を検証する計画である。カメラと被写体が生み出す距離や、レンズの客観性は、登場人物の唯我的なものの見方や、ときに冷ややかな語りの明晰さに、どのように関わっているのか検証する。例えば、都市を眺める登場人物の客観的、部外者的な態度を整理し、それらが写真の隠喩としてどのように機能しているのか考察する。その上で、ユダヤ系作家であるポール・オースター、スティーヴン・ミルハウザーらのアンビバレントな自己認識、また亡命作家ウラジーミル・ナボコフのアウトサイダー的な意識が、これらの特徴にどのように関わっているのか分析する。また、作品に登場する、移民にとって写真がもつ意義(祖国に届かなかった手紙と写真、パスポート写真への固執)を分析し、祖国の記憶や過去を保持すると同時に、それらとの隔たりを再認識される視覚的媒体としての写真の役割を整理する。