マツシタ シンヤ
MATSUSHITA Shinya
松下 真也 所属 京都産業大学 経営学部 マネジメント学科 職種 教授 |
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発表年月日 | 2021/03/20 |
発表テーマ | のれんの会計処理の研究 −対応概念に基づく当初認識,償却および減損− |
会議名 | 財務会計研究学会第14回大会 |
主催者 | 財務会計研究学会 |
学会区分 | 全国学会 |
発表形式 | 口頭(一般) |
単独共同区分 | 単独 |
開催地名 | オンライン |
概要 | 本研究は,企業の業績指標を改善する手段として近年注目される対応概念に基づく会計処理の,のれんへの適用可能性を検討している。IFRS第3号に基づく会計処理には,当初認識においてのれんが過大評価され,減損損失が適時に認識されないという業績表示上の問題がある。本研究は,これらの問題の原因が,のれんの概念およびその測定方法にあること,これらの問題に対処するには当初認識および事後測定の方法を対応概念に基づくものへと変更する必要があることを明らかにする。その上で,当初認識においては,被取得事業の超過利益の資本化によりのれんを独立して測定する方法を提案し,これにより,取得対価のうちリスク投資に充てられた程度が示され,取得対価の合理性を評価できることを論じる。事後測定においては,将来収益との対応関係に基づくのれんの費用および損失の認識方法を提案し,これにより,資本化した超過利益の減少の程度が示され,取得の成功度合を評価できることを議論する。さらに,これらの当初認識および事後測定を実施する環境要因として,被取得事業セグメントに関する利益および純資産額の情報を充実させることが今後の課題となることを示す。 |