オオカワ ヨシフミ
OKAWA YOSHIFUMI
大川 良文 所属 京都産業大学 経済学部 経済学科 職種 教授 |
|
発表年月日 | 2019/01/26 |
発表テーマ | 所得再分配政策と輸入関税政策の経済厚生効果の比較~小国開放経済のケース |
会議名 | 日本国際経済学会関西支部 |
主催者 | 日本国際経済学会関西支部2018年度第5回研究会 |
学会区分 | 研究会・シンポジウム等 |
発表形式 | 口頭(一般) |
単独共同区分 | 単独 |
開催地名 | 関西学院大学大阪梅田キャンパス1005教室 |
概要 | 本論文では、2 種類の労働者兼起業家から構成される小国開放経済の独占的競争モデルを用いて、政府が不平等を回避するアトキンソン型社会的厚生関数を持つ場合の、所得税を通じた所得再分配政策と輸入関税政策の経済厚生効果の比較を行っている。
両政策とも、労働者の効用を合計した総効用を減少させる一方で、高所得労働者から低 所得労働者への所得再分配による格差縮小効果を持っている。前者は社会的厚生を悪化させる一方で、後者は社会的厚生を改善させるため、最適な所得税もしくは輸入関税の水準は両者のバランスによって決定される。 本論文では、両政策を比較することによって、所得税を通じた所得再分配政策よりも輸入関税政策の方が、格差縮小に伴う総効用の減少の程度が少ないことから、政府がある程度格差縮小を重視する場合、所得税を通じた所得再分配政策よりも輸入関税政策の方が高い社会的厚生を実現することが可能であるとの結論を得た。 |