オダ ヒデノリ
ODA HIDENORI
小田 秀典 所属 京都産業大学 経済学部 経済学科 職種 教授 |
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言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 2008/04/15 |
形態種別 | その他 |
標題 | ネットワーク外部性市場における不完全情報下での意思決定と製品普及プロセス |
執筆形態 | その他 |
掲載誌名 | 情報処理学会論文誌 |
出版社・発行元 | 情報処理学会 |
巻・号・頁 | 49(4),1527-1538頁 |
著者・共著者 | 西野 成昭,金子 陽平,小田宗兵衛,上田 完次 |
概要 | 本研究では,ネットワーク外部性が働く市場において,不完全情報下での意思決定がどのような製品普及のプロセスを導き出すかを分析した.近年,ネットワーク外部性をともなう市場は大きく拡大しており,その製品普及プロセスの解明は重要な要素となっている.そこで,消費者と生産者からなるネットワーク外部性が働く環境における意思決定モデルを構築し,先に意思決定した消費者の行動を観察できないような不完全情報のもとで,理論,計算機実験・被験者実験によって,行動主体の意思決定と製品普及のメカニズムについて統合的にアプローチした.ゲーム理論の枠組みで記述してナッシュ均衡を導出し,強化学習を行うエージェントで構成されるマルチエージェントシミュレーションを行ったところ,容易にナッシュ均衡解を発見することができた.次いで,実験経済学の手法に基づいて被験者実験を行った.被験者実験の結果からは,ナッシュ均衡とは異なる結果が多く観察された.これは,他の消費者の行動を知ることができないという不完全情報が原因であり,そのために新製品が普及する状態へと導かれる可能性を示唆した.This study examines behavior of economic agents and product diffusion under conditions of incomplete information in a market where network externalities are present. Product markets with network externalities have been expanding through development of information technology. We construct a market model in which network externalities are present, where a producer and two consumers exist. In the model, we introduce incompleteness of information that a consumer cannot observe behavior of the other consumer. We analyze their economic behavior by game theory, multi-agent simulation, and experiments with human subjects. Simulation shows that agents' behavior converges to Nash equilibrium, but outputs in experiments with human subjects deviate from equilibrium. As a result, we find that diffusion of new products can arise by incompleteness of information. |
ISSN | 1882-7764 |
NAID | 40019580232 |
PermalinkURL | http://id.ndl.go.jp/bib/024269123 |
researchmap用URL | http://id.nii.ac.jp/1001/00009587/ |