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 久保 秀雄 所属 京都産業大学 法学部 職種 教授  | 
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| 言語種別 | 日本語 | 
| 発行・発表の年月 | 2021/08 | 
| 形態種別 | 研究論文 | 
| 査読 | 査読あり | 
| 標題 | 「公益法人の財務三基準に関するシステム論的理解:認定制度の趣旨と収支相償の解釈」 | 
| 執筆形態 | 共著 | 
| 掲載誌名 | 非営利法人研究学会誌 | 
| 掲載区分 | 国内 | 
| 出版社・発行元 | 公益社団法人 非営利法人研究学会 | 
| 巻・号・頁 | 23巻,23-34頁 | 
| 担当区分 | 筆頭著者 | 
| 著者・共著者 | 久保秀雄・出口正之 | 
| 概要 | 公益法人の収支相償規制については、繰り返し「緩和」したとのメッセージが内閣府から発せられているにもかかわらず、逆に法令の変更を伴わないで規制が強化される「正の規制的クリープ現象」が進展していると考えられる。本稿は、なぜこのような混迷が生じるかについて、パーソンズのシステム論を用いて明らかにしようとするものである。
 システム論に準拠して捉えると、収支相償規制を含む財務三基準は各基準が同型化され相互に緊密に結びついて一体化しており一定の秩序を有すシステムとして成り立っていると認識できる。すなわち、財務三基準は公益法人が「公益の増進」という立法趣旨から逸脱したときに数値的警告を示すことで、積極的に立法趣旨に戻るよう自律を促す働きをしていると認識できる。にもかかわらず、そのような働きを看過して収支相償単独で緩和策を取ろうとすることで混迷を生じさせていると、システム論の観点からは結論づけることができる。  |