ニシダ タカアキ   Takaaki Nishida
  西田 貴明
   所属   京都産業大学  生命科学部 産業生命科学科
   職種   准教授
言語種別 日本語
発行・発表の年月 2024
形態種別 研究論文
査読 査読あり
標題 地方自治体の規模がグリーンインフラ、生態系を活用した防災・減災の政策に及ぼす影響
執筆形態 共著
掲載誌名 保全生態学研究
掲載区分国内
出版社・発行元 一般社団法人 日本生態学会
巻・号・頁 advpub
著者・共著者 西田 貴明,遠香 尚史,吉成 絵里香,大澤 剛士
概要 要 約:近年、日本において、地域の経済振興、防災減災、環境保全など、さまざまな社会課題の解決に向けて、グリーンインフラ、及び生態系を活用した防災・減災(Eco-DRR)に注目が集まっている。これまで自然環境分野の政策研究では、国や地方自治体の行政計画や施策・事業を分析し、生物多様性に関する政策の変遷や導入状況、実施効果を中心に明らかにしてきた。しかし、近年、注目されるグリーンインフラ・Eco-DRRについて、全国規模で行政計画や事業の導入状況を明らかにした研究はほとんどない。そこで、本研究では、全国の地方自治体の担当者を対象として、グリーンインフラ・Eco-DRRに関わる担当者の認識や、行政計画、関連事業に関するアンケートを実施し、日本のグリーンインフラ・Eco-DRRの全体的な導入状況を調査した。本調査の結果、グリーンインフラ・Eco-DRRに関する行政計画の位置付けの状況は、行政計画の種類ごとに異なっており、グリーンインフラ・Eco-DRRの関連事業は、事業が実施される生態系タイプごとに異なっていた。さらに、本調査により、地方自治体の規模が、地方自治体のグリーンインフラ・Eco-DRRの導入に影響を与えることが示された。大規模の自治体では、小規模自治体と比べて、グリーンインフラ・Eco-DRRに関する行政の担当者の認識が高く、行政計画の位置付けが進み、関連する施策事業の取組意向が高い傾向が示された。地方自治体におけるグリーンインフラ・Eco-DRRの政策導入の違いは、地方自治体の規模と関係が深い、情報伝達の機会や、専門人材、財源の不足等に起因する可能性がある。 キーワード: 気候変動、行政計画、生物多様性、自然環境政策、自然に根ざした解決策