重川 一郎
   所属   京都産業大学  理学部
   職種   客員教授
研究期間 1993/04~1994/03
研究課題 確率過程論とloop空間上の確率解析
実施形態 科学研究費補助金
研究委託元等の名称 文部科学省
研究種目名 一般研究(C)
研究機関 京都大学
科研費研究課題番号 05640260
代表分担区分 研究代表者
研究者・共同研究者 重川 一郎,谷口 雅彦,野村 隆昭,岩崎 敷久,平井 武,渡辺 信三
概要 ここでの研究目標は、Lie群上のloop空間を確率論的な立場から、解析的、幾何的に研究することであった。その際、確率微分方程式の解から定まるpath空間上の測度を条件つけたものがloop空間上の基本的な測度であった。まず重要となるのは確率微分方程式の定めるIto mapの研究である。ここではキャパシティの理論を用い、この写像が測度だけでなくキャパシティをも保つものであることを示した。このことはWiener空間の解析がそのままLie群の上のpath spaceに移せることを保証するものである。さらにキャパシティは条件付けに対してregularityを保つのでloop空間にまで制限することが出来る。また研究の過程でWiener空間の部分多様体上での共変微分などRiemann幾何的な概念が整理され有限次元と平行した議論が出来ることが分かってきた。それをLie群のloop空間に適応することによってRicci curvatureやWeitzenbockの公式などを得ることが出来た。これでHodge-Kodaira型の作用素を扱う準備が出来てきた。今後はスペクトルの性質の解明などを進め位相幾何との対応関係を明らかにすることが課題である。一方またスペクトルの性質を調べるためWiener空間上でOrnstein-Uhlenbeck作用素にdriftの変換をつけたものを考え、それがスペクトルギ...
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