オダ ヒデノリ   ODA HIDENORI
  小田 秀典
   所属   京都産業大学  経済学部 経済学科
   職種   教授
研究期間 2000~2002
研究課題 連続体上の計算可能性問題の多角的研究
実施形態 科学研究費補助金
研究委託元等の名称 日本学術振興会
研究種目名 基盤研究(B)
研究機関 京都産業大学
科研費研究課題番号 12440031
研究者・共同研究者 八杉 満利子,林 晋,森 隆一,辻井 芳樹,吉川 敦,立木 秀樹,鷲原 雅子,小田 秀典
概要 本研究の目的は、連続体上におけるPour-E1流の計算可能性構造の理論の、拡張、応用、形式化、である。 主な研究目標はほぼ着実に達成されたので、以下のとおり研究成果を説明する。 当課題における主な研究対象は、実数上の不連続関数、とくに区分的連続関数、の計算可能性問題である。すなわち、孤立した不連続点における関数値の計算の基礎付けである。 1.極限計算:再帰的関数の極限の計算を認める計算方法で、区分的連続関数の多くの実例がこの方法で計算可能であることを示した。 2.実効的一様空間:不連続点の孤立化によって得られる実効的一様空間における計算可能性構造の理論を展開し、1.と同様に多くの区分的連続関数の計算可能性および一様空間とその距離化における実効的収束の同値性を示した。 3.極限計算と一様空間:区分的連続関数について、ある条件のもとで、極限計算と一様位相における、点列計算可能性の同値性の証明をした。 4.Walsh解析の手法:Fine距離による計算表現の理論と、種々な計算可能性の概念を定義した。 5.極限計算可能数学の体系:極限計算可能性をもつ数学の論理体系の設定およびその汎関数による解釈を与えた。 6.関数解析における計算可能性:非粘性偏微分方程式の求解の実効性証明、補間空間における線形作用素の計算可能性、Banach空間における線形作用素の上限計算の計算可能性、などで、肯定的な結果を得た。 7.実数の表現の理論:完全一様空間の一様ドメインによる表現、グレイコードによる実数の表現、カテゴリーの応用。