ウシオダ リョウ   USHIODA RYO
  潮田 亮
   所属   京都産業大学  生命科学部 先端生命科学科
   職種   准教授
研究期間 2006~2008
研究課題 小胞体関連分解に関わるタンパク質と相互作用するタンパク質の検索と解析
実施形態 科学研究費補助金
研究委託元等の名称 日本学術振興会
研究種目名 特別研究員奨励費
研究機関 京都大学
科研費研究課題番号 06J03415
研究者・共同研究者 潮田 亮
概要 小胞体関連分解(Endoplasmic Reticulum Associated Degradation:ERAD)はミスフォールドしたタンパク質を小胞体からサイトゾルへ選択的に逆行輸送し、ユビキチン・プロテアソーム系で分解する一連の系である。ERADは小胞体品質管理において重要な位置づけがなされ、小胞体品質管理の破綻は小胞体ストレスを惹起させ、アルツハアイマー病に代表される神経変性疾患など重篤な病気の原因となり得る。ディスロコンチャネルを介した小胞体からサイトゾルへの逆行輸送には分子間ジスルフィド結合のような大きな構造形成は不利であり、ジスルフィド結合を解離するメカニズムは知られていなかった。 我々は小胞体で初めて基質のジスルフィド結合を解離する還元酵素ERdj5を同定した。ERdj5はミスフォールドした糖タンパク質をその糖鎖構造で認識するレクチンタンパク質EDEMと結合し、EDEMが認識したミスフォールドタンパク質の分子間ジスルフィド結合を解離し、小胞体からサイトゾルへの逆行輸送を促進することが示された(Ushioda et al.,Science 2008)。この発見はERADのまったく新しい機序として位置づけられ、世界的にも大きなインパクトを与えることになった。