カトウ ケイコ   KATO KEIKO
  加藤 啓子
   所属   京都産業大学  生命科学部 先端生命科学科
   職種   教授
研究期間 1997
研究課題 1.てんかん~うつ・不安障害に至る分子発症メカニズムの解明
実施形態
概要 難治てんかんの50%を占める側頭葉てんかんのモデルマウスである扁桃体キンリングマウスを用いることで,2つのてんかん原因分子を見つけた。 その一つである成長ホルモンは,脳内で発現し,てんかん発症の閾値を決定することを見つけた。一方で,脳成長ホルモンは,Arc(シナプス活性の強化に作用)の発現調節を介して過活動—低活動を制御することがわかった。さらに,20種のシアル酸転移酵素のひとつ, ST3Gal4が側頭葉てんかんの原因分子であることを見つけた。それは,ST3Gal4を欠失したマウスが,扁桃体(情動中枢)へのてんかん誘導刺激に応答しない,てんかんを発症しないマウスであることを証明した。今後さらに,てんかん発症に関わるシアル酸転移酵素とArcを含む成長ホルモンシグナル系の発現機構や,相互関連性等,これら分子によるてんかん発症機構の解明を目指す。