宇野 勝博 所属 京都産業大学 理学部 数理科学科 職種 客員教授 |
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研究期間 | 2004~2006 |
研究課題 | Exoticホモロジー多様体の構成とQuinnindexの一般化 |
実施形態 | 科学研究費補助金 |
研究委託元等の名称 | 日本学術振興会 |
研究種目名 | 基盤研究(C) |
研究機関 | 静岡大学 |
研究者・共同研究者 | 小山 晃,菅原 邦雄,宇野 勝博,矢ヶ崎 達彦,服部 泰直,横井 勝弥 |
概要 | 位相空間Xのn次対称積をSP^n(X)と表す。一般に「どんなn次元コンパクト距離空間がある1次元連続体Xのn次元対称積SP^n(X)に埋め込むことができるかどうか?」の考察を行って次の結果を得た。 定理1:n次元球面S^nはどんな1次元連続体Xのn次対称積SP^n(X)にも埋め込むことができない。 このために、本質的に、1次元球面(=円周S^1)のk個のウェッジ∨S^1のn次元コホモロジー群を決定することが必要である。実際、ウェッジ∨S^1の対称積SP^n(∨S^1)が円周S^1の対称積SP^n(S^1)のk個の直積空間に埋め込むことができ,その像が直積空間のレトラクトであることを示した。したがって、次のことが計算できた。 定理2:H^n(SP^n(∨S^1))=H^n(n次元トーラス)の直和、 ただし、直和はk個の円周からn個の円周を選ぶすべての選び方を動く。 定理2からDydak-小山(Bull.Polish Academy of Sciences,2000,vol.48,51-56)を適用すると、定理1が得られる。一方、位相空間Xの高々n個の元からなる空でない部分集合全体からなる集合にハウスドルフ距離を導入して得られる距離空間F_n(X)もまたXのn次対称積とよぶ。,F_2(X)=SP^n(X)であるが、n>2ならば一般には異なる空間である。しかし、類似性を感じさせる空間なので、同様に問題「どんなn次元コンパクト距離空間がある1次元連続体Xのn次対称積F_n(X)にも埋め込むことができるか、あるいはできないか」が提起される。この問題に関連した古典的な結果として、Bott(-Borsuk)の定理「F_3(S^1)=S^3」がある。我々はこの定理に対して現代的なアプローチを導入して別証明を与えるとともに一般化を図った。 |
PermalinkURL | https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-16540064 |