ナカムラ ノブヒロ
NAKAMURA NOBUHIRO
中村 暢宏 所属 京都産業大学 生命科学部 先端生命科学科 職種 教授 |
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研究期間 | 2007~2008 |
研究課題 | オートファジーによるオルガネラの分解と細胞周期 |
実施形態 | 科学研究費補助金 |
研究委託元等の名称 | 日本学術振興会 |
研究種目名 | 特定領域研究 |
研究機関 | 金沢大学 |
研究者・共同研究者 | 中村 暢宏 |
概要 | ミトコンドリア標的シグナル配列を付加したGFPを用いミトコンドリアを標識したCHO細胞を用いて、細胞周期にともなうオートファゴソーム形成の変化をモニターすることを試みた。細胞をノコダゾール処理によって分裂期に同調した後、洗浄して細胞周期を進行させる方法(ノコダゾールブロック)と、過剰量のチミジンを培地に添加してS期に同調した後、洗浄して細胞周期を進行させることを2度行う方法(ダブルチミジンブロック)の両方を試みた。何れの方法でも細胞周期の同調には成功した。しかしながら、ノコダゾールブロックでは、細胞への毒性が強く、細胞周期の再開が良好に起こらず、解析に用いる事ができなかった。一方、ダブルチミジンブロックは、比較的良好に細胞周期の再開が起こった。しかしながら、原因不明の理由によって細胞周期の同調率が低かった。ミトコンドリアのGFP蛍光の増減を測定したところ、多少の変動が観察されたが、再現性のある有意な上昇や下降は残念ながら観察することができなかった。以上の結果から、細胞周期の同調法などに改良を加えてより精度の良い実験系を開発する必要があると考えられた。また、何れの処理によっても薬物の添加を用いることから、薬物の細胞への添加によって細胞の代謝系が活性化し、薬物代謝にかかわるオルガネラであるミトコンドリアに負荷がかかり、ミトコンドリアGFPの変動が副次的に引き起こされた可能性も考えられため、今後は薬物を利用しない細胞周期同調法、例えば、低血清処理による細胞周期同調などを試みる必要性があると考えられた。 |
PermalinkURL | https://researchmap.jp/nnosaru3/awards/1908927 |