オガタ ユウタ
緒方 勇太 所属 京都産業大学 理学部 数理科学科 職種 准教授 |
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研究期間 | 2021/04~2025/03 |
研究課題 | Sym型Darboux変換による曲面の変換理論とその離散化 |
実施形態 | 科学研究費補助金 |
研究委託元等の名称 | 日本学術振興会 |
研究種目名 | 若手研究(※2024年度は基盤研究(C)採択のため辞退) |
研究機関 | 沖縄工業高等専門学校 |
代表分担区分 | 研究代表者 |
研究者・共同研究者 | 緒方 勇太 |
概要 | 本研究は,曲面論および可積分系理論において有名なDarboux変換に関する研究である.先行研究で申請者は,リーマン空間形内の双等温曲面に対し,「Sym型Darboux変換」という新たなDarboux変換を定義した.本研究では,Sym型Darboux変換をより深く解析することを目標にする.また,工学的な応用の面から,「離散曲線や離散曲面に対するDarboux変換」の研究も行う. 古来よりDarbouxやBianchiといった著名な数学者によって,既知の曲面から新しい曲面を生み出す構成法の研究が行われていた.近年では,彼らの研究成果が「可積分方程式の解の変換理論」と強く結びついていることが指摘され,「Darboux変換」と呼ばれている. Darboux変換は既知の曲面に対し,繰り返し適用することで次々に新しい曲面を生成できるが,「Bianchiの可換律」というスペクトルパラメータに関する制約条件が存在した.申請者の先行研究において,このBianchiの可換律を一般化する形で定義し,従来のDarboux変換では同一のスペクトルパラメータを使用できないが,その点を改良し定式化したのが「Sym型Darboux変換」という新たなDarboux変換であり,古典的なDarboux変換では得られない新たな曲面の創出が可能となっている. 特に本年度は「曲線の周期的離散Darboux変換の構成」や,より複雑なDarboux変換として「元の曲面の多重被覆に対するDarboux変換」を研究した.曲線の周期的離散Daboux変換については既に論文を投稿した.また,Delaunay曲面の多重被覆を考えたときに,Darboux変換後の曲面が周期的になる条件を特定し,プレプリントを執筆した. |
PermalinkURL | https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-21K13799 |