須永 恵美子
   所属   京都産業大学  文化学部
   職種   准教授
研究期間 2018/04/25~2021/03/31
研究課題 現代南アジアにおけるイスラーム復興思想の均衡と社会運動
実施形態 科学研究費補助金
研究委託元等の名称 日本学術振興会
研究種目名 特別研究員奨励費
研究機関 東京外国語大学
研究者・共同研究者 須永 恵美子
概要 最終年度である本年は、宗教諸勢力とジャマーアテ・イスラーミーの思想的交流史に取り組んだ。パキスタンに本部のあるジャマーアテ・イスラーミーを中心に、ウラマー党やクルアーンの道党、インドのデーオバンド学院、布教団体タブリーギー・ジャマーアトといった域内の宗教勢力との交流が記録されている文献の整理にあたった。さらに、南アジアのヒンドゥー教団体シヴセーナーや、パキスタン国内のスィク教、キリスト教など宗教勢力との連携・対立についても分析を進めた。 最終年度の本年は、成果発信を中心に考えていたが、コロナ禍で大幅な変更を余儀なくされた。発表が承諾されていたポルトガルとベトナムでの2つの国際学会が延期となり、日本国内での学会はオンライン開催となった。国内学会での発表は、フィードバックが得づらいなどの問題点はあったものの、遠方での開催でもオンラインで参加ができるなど、研究発表の内容に時間がかけられるようになった点はメリットであった。 学術出版の共著としては、2つの論考を発表している。一つは南アジアのイスラーム勢力についての概略的な内容で、この研究で分析を進めるデーオバンド学院などについても触れることができた。もう一つは、パキスタンの名誉殺人に関するもので、メディアを通した社会的価値規範とウラマー(宗教指導者)との関係に触れるなど、専門的な内容に踏み込むことができた。
PermalinkURL https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-18J40025