Yusuke Hoshino
星野 雄介 所属 京都産業大学 経営学部 マネジメント学科 職種 准教授 |
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研究期間 | 2021/04~2024/03 |
研究課題 | イノベーション政策の社会構築に関する実証研究 |
実施形態 | 科学研究費補助金 |
研究委託元等の名称 | 日本学術振興会 |
研究種目名 | 基盤研究(C) |
研究機関 | 京都橘大学 |
代表分担区分 | 研究分担者 |
研究者・共同研究者 | 平尾 毅, 星野雄介 |
概要 | イノベーションに対する社会の多様な認識がどのようにイノベーション政策に影響するのかが大きな問いである。今年度は「イノベーションに対する人々の認識は変化したのだろうか」を基本的な問いとし、イノベーションの主要アクターである産業界と学術界のイノベーションに関する認識の変化を確認するために、2つの研究を行った。1つは有価証券報告書データベースのデータマイニングとテキスト分析、もう1つはイノベーションに言及した科研費研究課題のテキスト分析である。 まず、2004年から2020年の間に有価証券報告書を提出した全ての日本企業を対象にした研究の目的は、イノベーションという言葉が日本企業の間でどのように普及し、またどのような意味を持つようになったかを明らかにすることである。研究の結果、第1に、年ごとにイノベーションに言及する企業数・文書数は増加し、2次産業以外でも広く使われるようになったこと、第2に、特定の少数の企業がイノベーションに繰り返し言及していること、第3に、イノベーションという言葉は前向きさを示す意味合いで自社内部に担当部署の設置など公式に組み込まれるようになったことが明らかになった。 次に、1977年から2020年の間にイノベーションに言及した科研費研究課題の研究目的は、日本の学術界においてイノベーションに言及した研究にはどのような特徴があるか、またそれはどのように変化したかを明らかにすることである。研究結果として、以下の2点が明らかになった。第1に、基礎研究を重視する理系(理工系、生物系)の研究分野は科学技術基本計画で示された重点課題に敏感に反応する一方で、基本計画の重点が経済・社会的課題への対応にシフトすると撤退も早かった。第2に、全ての研究分野に共通した傾向として、新規の研究の立ち上げ期には知の探索を促進し得る共同研究が多く見られた。 |
PermalinkURL | https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-21K01663 |