橘高 勇太 所属 京都産業大学 経済学部 経済学科 職種 助教 |
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研究期間 | 2021/04~2023/03 |
研究課題 | デジタルプラットフォーム上の消費者探索行動と競争政策:理論および実験アプローチ |
実施形態 | 科学研究費補助金 |
研究委託元等の名称 | 日本学術振興会 |
研究種目名 | 特別研究員奨励費 (PD) |
研究機関 | 神戸大学 |
研究者・共同研究者 | 橘高 勇太 |
概要 | デジタルプラットフォームを想定し、消費者探索理論の枠組みを用いて、消費者の探索行動と競争政策に関する分析を行った。具体的には、以下2つの研究を実施した。 <BR> 1.他社製品に加えて自社製品を扱う独占プラットフォームが、消費者の探索順序を操作できる状況における企業間競争の分析を行った。プラットフォームが消費者を最初に自社製品へと誘導する(自己優遇)行為は、多くの場合で価格競争を歪めるため、消費者にとって望ましくない。このような状況で、垂直分離政策は厚生を常に改善するが、自己優遇のみを禁止する政策は手数料率次第ではかえって厚生を損なう可能性があることを示した。これをディスカッションペーパーとして改訂公開し(SSRN 3736574)、現在は投稿過程にある。 2. 情報探索に関わる探索デザインの違いが消費者行動に与える影響を分析した。具体的に、既存の探索実験デザインを意思決定への関与度合いに応じて受動・準能動・能動の3つに分類し、デザイン間で消費者行動に差があるかどうかを実験を通じて検証した。結果、意思決定への関与度合いが低い実験デザインほど、消費者は探索行動をより早く打ち切ること、受動デザインではリスク回避的な消費者ほどより早く探索を打ち切ることを示した。これをディスカッションペーパーとして公開し(ISER-DP 1148)、現在は投稿過程にある。 <BR> これら以外に、既存論文の改訂作業を実施するほか、企業間競争に関する2件の共同研究に参加した。うち1件がディスカッションペーパーとして公開され(SSRN 4042440)、1本が掲載された。 |
PermalinkURL | https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-21J00008 |