宇野 勝博
   所属   京都産業大学  理学部 数理科学科
   職種   客員教授
研究期間 1993~1993
研究課題 群環の無限表現型ブロックの構造研究
実施形態 科学研究費補助金
研究委託元等の名称 文部科学省
研究種目名 奨励研究(A)
研究機関 大阪大学
代表分担区分 研究代表者
研究者・共同研究者 宇野勝博
概要 有限群の表現論において、ここ数年の間に提出された問題(デイド予想、ブル-エ予想)は、1960年代から様々な形で提出されたものを総合的に含み、おそらく究極的な研究目標にほぼ近いものであると思われる。ただ、無限表現型とよばれるブロック多元環については、これらの予想は未解決であり、今後の展開、とくに比較的新しい手法である。コホモロジ-、バラエティ-の理論、アウスランダ-・ライテン理論の応用についての研究が待たれている。 今回の研究では、テイム型とよばれる無限表現型ブロック多元環において不変デイド予想という、不変既約指標の個数に関する予想の証明に成功した。やや易しい通常デイド予想の場合とちがい、(当初予想されたとおり、)アウスランダ-・ライテン理論が不可欠であり、ブロック多元環のアウスランダ-・ライテン・グラフ上への群の自己同型群の作用を調べることにより、自己同型群の既約指標への作用が局所的情報により記述できたことが決定的であった。更に、その作用にコホモロジ-的性質が関与していることもわかった。これは、いわゆる加群の剛性とも関連し、既約加群の構造、そのアウスランダ-・ライテン・グラフ上の位置についても情報を与えることが期待される。これらをさらに解析することにより、(テイム型以外の場合も含め)導来同値に関するブル-エ予想への手がかりが発見される可能性が高く、これらの性質に関連性があるこ...
PermalinkURL https://kaken.nii.ac.jp/p/05740022