セガワ コウジ
SEGAWA KOJI
瀬川 耕司 所属 京都産業大学 理学部 物理科学科 職種 教授 |
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研究期間 | 2021/04/01~2026/03/31 |
研究課題 | タリウム系トポロジカル絶縁体の薄膜化によるトポロジカル輸送現象の探究 |
実施形態 | 科学研究費補助金 |
研究委託元等の名称 | 日本学術振興会 |
研究種目名 | 基盤研究(C) |
研究機関 | 京都産業大学 |
研究者・共同研究者 | 瀬川 耕司 |
概要 | タリウム系トポロジカル絶縁体の薄膜をスパッタリング法で作製するため、それまでは所有する装置で二元同時スパッタが可能であったところにもう1台電源を導入し、三元同時スパッタが可能になるよう装置を改造した。二元スパッタにおいては PC から出力するアナログ電圧によってスパッタの電力を制御していたが、3台目の電源についてもそうした回路を組み上げた。 タリウム系薄膜成長を本格化させるにあたり、ターボ分子ポンプに毒性のあるタリウムが付着するとメンテナンスが困難になる恐れがあることから、チャンバーの真空排気にはターボ分子ポンプを使うものの、スパッタ成長時の真空排気には油拡散ポンプを使用するシステムを新たに組み上げた。それまでの真空配管はスパッタ時にターボ分子ポンプで細い配管から真空排気するものであり、分岐配管により元の真空排気も可能になるよう考えて油拡散ポンプを接続したところ、排気能力が足りないことが判明した。よって分岐をあきらめ、スパッタ時には油拡散ポンプのみを使用するよう専用配管を組むことでこれを解決し、安定した膜成長ができるようになった。 30 nm 程度を超える膜圧にすると膜の品質が低下し、解決できなかったため、最初の 10 nm 程度の成膜とその後の成膜とで条件を変える2ステップ方式での成膜条件を新たに探った。その最初の成膜時の二元スパッタの条件と、2ステップ目の条件を変えるとうまくいく傾向が明らかになったことから、膜が付着し始める際に組成がずれる可能性が高いと考えられる。 |
PermalinkURL | https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-21K03434 |