イワシタ ヤスタカ
IWASHITA Yasutaka
岩下 靖孝 所属 京都産業大学 理学部 物理科学科 京都産業大学 理学部 物理科学科 職種 教授 |
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研究期間 | 2020/04/01~2024/03/31 |
研究課題 | 非平衡なコロイド分散系における絡み合い効果の解明 |
実施形態 | 科学研究費補助金 |
研究委託元等の名称 | 日本学術振興会 |
研究種目名 | 基盤研究(B) |
研究機関 | 京都産業大学 |
研究者・共同研究者 | 岩下 靖孝 |
概要 | 本研究ではコロイド粒子の絡み合い形状を系統的に設計し、力学的非平衡下において、絡み合い相互作用が粒子分散系の静的・動的空間構造にどう影響するか、それによりどのような力学物性が現れるのかを解明することを目的としている。 1. 試料作成:フォトリソグラフィを用い、新たに緑の蛍光粒子を作成し、これまでの青と橙に加えて3色の蛍光微粒子の同時観察が可能となった。また本研究では粒子分散系の3次元顕微鏡観察を行うが、それに必要な粒子と溶媒との屈折率と密度を一致させた系を、既存の研究例を参考に実現した。しかし用いた溶媒は実験上の取り扱いに困難があるため、より扱いやすい溶媒で密度・屈折率のマッチングができることが望ましい。 2. ずり流動場下の2次元的流動状態と構造形成:作成したC字、S字、棒といった様々な異方形状粒子を用い、これらが沈殿した擬二次元分散系にずり流動場をかけたところ、形状に依存した特有の流動状態や構造形成が現れることを見出した。ずり場の大きさにより、底面に接して流される状態や回転しながら流動する状態などに変化するが、この2状態で粒子が異なる方向に配向するものが多い。また粒子同士が近接・衝突した際には、絡み合い的な相互作用など形状に強く依存した相互作用が生じた。このような沈殿粒子擬2次元系の流動状態や構造形成に関しては当初の計画にはない、新たに見出したテーマである。 3. 顕微レオメータの改良:長波長の蛍光用の光学系の改良により、より高効率な励起・蛍光観察が可能となった。また緑と橙蛍光の粒子について、高速度カメラによる200fps以上の高速観察を実現した。 4. 能動粒子の作成:フォトリソグラフィで作成した異方形状粒子に金属薄膜を付与し、交流電場による自発的な運動を誘起したところ、形状に依存した特徴的な運動が現れることが分かった。 |
PermalinkURL | https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-20H01876 |