ナカムラ ノブヒロ
NAKAMURA NOBUHIRO
中村 暢宏 所属 京都産業大学 生命科学部 先端生命科学科 職種 教授 |
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研究期間 | 2000~2001 |
研究課題 | コイルド・コイルタンパク質による小胞輸送調節機構の解析 |
実施形態 | 科学研究費補助金 |
研究委託元等の名称 | 日本学術振興会 |
研究種目名 | 基盤研究(C) |
研究機関 | 金沢大学 |
研究者・共同研究者 | 中村 暢宏 |
概要 | GM130とそのゴルジ膜上でのレセプターである事が示唆されているGRASP65のゴルジ膜への局在化機構の解析を行った。(1)^<35>S-メチオニンをトレーサーとし、細胞分画法でゴルジ体分画への局在を経時的に解折したところ、GM130とGRASP65は合成後すみやかにゴルジ体へ局在化することがわかった。(2)新規合成タンパク質の局在化を形態学的に調べたところ、小胞体からゴルジ体への輸送をmSar1pの生細胞への微細注入によって阻害した条件でもGM130とGRASP65のゴルジ体への局在化が観察された。(3)試験管内転写翻訳系を用いて合成したGM130とGRASP65は、精製したゴルジ体膜へ特異的に結合した。以上の結果から、GM130とGRASP65が翻訳後、直接ゴルジ体に局在化する事が明らかとなった。GM130及びGRASP65がいずれも小胞体を介さずに直接ゴルジ体に局在化することは、GM130とGRASP65の複合体が、ゴルジ体の分極を規定する構造体を構成する分子である可能性を支持していると考えられた。次に、GM130、GRASP65の局在に関与する可能性のある複数回膜貫通タンパク質(Yip1p)のファミリーがゲノム情報データ・ベースに存在する事を発見し、これらの解析を行った。その一つがゴルジ体に局在し、細胞への過剰発現によってゴルジ体を細胞質に分散させることを発見し、現在そのメカニズムを解析中である。また最近、細胞を低いpHにさらす事によって、ゴルジ体が急速に細胞質に分散する現象を発見した。現在この処理のGM130、GRASP65への効果を解析するとともに、これらのタンパク質のゴルジ体分散への役割について解析を行っている。 |
PermalinkURL | https://researchmap.jp/nnosaru3/awards/1908910 |